国民生活・経済に関する調査会 第3号

2026年04月15日 | 参議院 | 国民生活・経済に関する調査会 | 第3号

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000 会議録情報

令和八年四月十五日(水曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  三月十二日     辞任         補欠選任      生稲 晃子君     星  北斗君  四月十四日     辞任         補欠選任      かまやち敏君     梶原 大介君      星  北斗君     清水 真人君      上野ほたる君     石井めぐみ君  四月十五日     辞任         補欠選任      梶原 大介君     かまやち敏君      清水 真人君     星  北斗君      石井めぐみ君     上野ほたる君     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         野上浩太郎君     理 事                 小林 一大君                 山本佐知子君                 柴  愼一君                 水野 孝一君                 宮崎  勝君                 中条きよし君                 宮出 千慧君     委 員                いんどう周作君                 上野 通子君                 梶原 大介君                 かまやち敏君                 小林孝一郎君                 清水 真人君                 星  北斗君                 泉  房穂君                 小島とも子君                かごしま彰宏君                 川村 雄大君                 石井めぐみ君                 上野ほたる君                 白川 容子君                 尾辻 朋実君    事務局側        第二特別調査室        長        高嶋 久志君    参考人        国際大学国際経        営学研究科准教        授        櫻井美穂子君        東洋大学名誉教        授        根本 祐二君        株式会社野村総        合研究所顧問   増田 寛也君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○国民生活・経済に関する調査  (「情勢の変化に対応した未来志向の社会の構築」のうち、社会・経済情勢の現状(地域の実情)について)     ─────────────

001 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。  委員の異動について御報告申し上げます。  昨日までに、生稲晃子君、かまやち敏君及び上野ほたる君が委員を辞任され、その補欠として梶原大介君、清水真人君及び石井めぐみ君が選任されました。     ─────────────

002 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 国民生活・経済に関する調査を議題といたします。  本日は、「情勢の変化に対応した未来志向の社会の構築」のうち、「社会・経済情勢の現状」に関し、「地域の実情」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。  御出席いただいております参考人は、国際大学国際経営学研究科准教授櫻井美穂子君、東洋大学名誉教授根本祐二君及び株式会社野村総合研究所顧問増田寛也君でございます。  この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。  皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じておりますので、よろしくお願いをいたします。  次に、議事の進め方について申し上げます。  まず、櫻井参考人、根本参考人、増田参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。  また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず櫻井参考人からお願いいたします。櫻井参考人。

003 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) 櫻井でございます。本日はありがとうございます。(資料映写)  今日は、二つの視点でお話しさせていただきたいと思います。まず、前半が地域のデジタル活用について、後半がそのデジタル技術を使うユーザー側の視点についてでございます。  二ページ目が地域のデジタル活用についての資料になります。  こちらは、世界二十都市の持続可能戦略と日本のスマートシティーのケーススタディーを基にしまして、デジタルをキーワードとして共通項を分析したものになります。持続可能な地域づくりの指標として多くの地域で使われていますのが、この資料の図の中にございますウエルビーイングですとかクオリティー・オブ・ライフ、暮らしやすさといった指標です。特に、協働、共に創る共創、いろんなステークホルダーの方とのコミュニケーション活動にデジタル技術を使うという共通的なパターンがございました。このデジタル活用は、コミュニケーションのサポートだけではなくて、生活の新しい価値を生み出すことで持続可能な地域づくりに貢献しているということが分かっております。  この図の下の方にそのデジタル活用がどういった生活の新しい価値を生み出しているのかというのを五つまとめているんですけれども、次のページで御説明させていただきます。  まず一つ目が知識創造です。こちらは、いろんな社会課題を解決するための教育プログラムですとか、ほかの自治体、ほかの地域で何をどういうふうに解決しようとしているのかといったケーススタディー、そのケーススタディーの中で生まれてきたいろんなノウハウをオンラインプラットフォーム等で共有するといった活動が行われています。  二つ目がエンゲージメント、コミュニティー力でして、こちらは、デジタル技術を活用することで、自治体と住民の方との関係性ですとか、あと企業と利用者の方の関係性がより双方向のものに変化していきますので、その変化を先ほど申し上げた共に創る共創のためのコミュニケーションにつなげていく、それをデジタルが支えていくという形でデジタルが使われています。  三番目がサービス創出。こちらは、新しい産業、特に私がケーススタディーした事例の中では、グリーン産業、モビリティーサービス、あとクリエーティブですとかアート産業をデジタルを使って活性化していくという事例が多く見受けられました。  四番目がローカル情報の活用です。こちらは、リアルタイムデータに基づいた政策立案とデータ分析に基づいた意思決定を行うというものです。  最後が、パーソナライズと書いておるんですけれども、これは、デジタル技術を活用することによって、今まで誰にとっても同じサービスを提供していたところから、一人一人の状況ですとか御家庭の状況ですとか、あと地域の多様性を様々勘案した形で、一人一人の状況に応じたカスタマイズしたサービス提供ですとか情報の提供ができるようになるということで、そこから新しい価値を生み出していくということが行われています。  ここから、日本と海外から二つずつ事例を、簡単ですけれども御紹介させていただきます。  四ページ目です。  まず一つ目が、イギリスのグラスゴーというところの取組で、グラスゴーはスコットランドの中心都市でして、スマートシティーに注力している場所でございます。  ここでは、オープンストリートマップと呼ばれる、写真の右側に地図がございますけれども、これデジタル上の、オンラインポータル上の地図で、これを使った教育プログラムを展開しています。この地域にいろんなコミュニティーが、地域のコミュニティーがありまして、趣味を通じたコミュニティー、例えばガーデニングですとか町歩きですとかいろんなコミュニティーがあるんですけれども、そのコミュニティーの皆さんがこの地図を使って、日頃こういうところによく行くよですとか、ここにこういう課題があるんじゃないかということを、この風船のようなピンを立てて、参加者と一緒に問題を共有しながら、より未来に向けた議論を誘発していくといったことが行われています。  これはオンラインだけではなくて、写真の左側が物理的な紙を使ったものなんですけれども、紙を使った地図でも小中学校の子供たちが同様のことを行う、風船のような色が付いたピンがございますけれど、それを使って同様のことをやっているという事例でございます。知識創造ですとか、あとコミュニティーをつくるという事例です。  次、五ページ目が二つ目の事例でして、オーストラリアのメルボルンというところの事例です。  メルボルンは世界一住みやすい町としていろんな国際調査の上位に入っておりまして、先月も世界最高の都市という国際調査で初めて一位を取った都市です。  こちらに示している図は、先週の火曜日、四月の七日の午前十一時時点のこのメルボルンの中心市街地の歩行者のデータです。青と白と黄色で点示されているんですけれども、過去四週間の同日時、火曜日の午前十一時の歩行者数の平均よりも多い場合が黄色、平均程度が白、低い場合が青という形で視覚的に示されています。こちらは誰でもアクセスできるオープンデータポータルとして公開されていまして、リアルタイムなデータが公開されておりまして、市の都市計画ですとか、あと民間の新規のサービス、例えば出店計画等に用いられているものでございます。  次の事例が六ページ目で、こちらは日本の神奈川県の藤沢で行われているスマートタウンなんですけれども、こちらは、スマートタウンの中にお住まいの住民の方ですとか、あと商業施設のテナントの方が最新情報を投稿し合うようなクローズドなポータルになります。  先ほど、メルボルンは誰でもアクセスできる形で公開していたんですけれども、こちらはクローズドな、関係者だけが見られるポータルで、この町の中でいろんなサービスが提供されていまして、モビリティーサービスですとかエネルギーに関連するサービスが提供されているんですが、こういったサービスへの入口としても使われているポータルになります。ちょっとこの写真には載っていないんですけれども、このスマートタウンの中の戸建ての屋根に全部太陽光発電装置が付けられておりまして、今日、これぐらいこの地域全体で電力をつくったよとか、これぐらい消費したよということが可視化されて見えるようなグラフもこのポータルの中で表示されています。  最後は、七ページ目の、こちらも日本の福島県の会津若松の事例ですけれども、これは町歩きアプリで、ペコミンというアプリケーションです。  こちらも地図と連動しておりまして、先ほどのメルボルンの事例と似ているんですけれども、市が公開しているオープンデータがこの地図上に連動して表示されるようになっています。ユーザーの方がこのアプリケーションをダウンロードしていただくと、こういった形でオープンデータも見られますし、ほかのユーザーの方が投稿した、この場所はこういうのがお勧めだよといったような情報が見えるようになっていて、町歩きをしながらほかの方と情報交流ができるというサイト、アプリです。あと、歩数に応じたポイント等も獲得できるといったもので、コミュニティー強化の事例として御紹介させていただきます。  続いて、八ページ目から後半の観点なんですけれども、様々、今御紹介したのも一例でございますが、いろんなデータですとか、あとサービスが存在しておるんですけれども、それを使う、使われないと意味がないということで、ユーザー側の視点で幾つか調査をこれまでしておりますので、御紹介させていただきます。  そのユーザー側の視点というのも二つございまして、まず組織の視点と、あと個人の視点ということで、この八ページ目の図は組織の視点で、二〇二一年に国内の基礎自治体、市区町村の十六の自治体の職員の皆さんにヒアリングをした結果になります。このヒアリングでは、自治体がデジタル化をする上でどういった人の能力が、個人個人の能力が必要ですかということと、あと組織全体にどういう文化が必要ですかということを聞いたものです。  そのヒアリングを基に三つの力を定義したんですけれども、まず個人の力、自治体のデジタル化に必要な職員一人一人の力ということで、一つ目が構想力で、デジタルを使って一体何をしたいのかということを考える力。二つ目が自己変革力で、これは、そのデジタルの世界が、この当時はまだAIの議論もそんなになかったんですけれども、今調査するとしたらAIのこと聞かなきゃいけないですけれども、どんどんどんどん変わっていくので、その変わっていく中でいかに自分を絶えずアップデートして変えていこうとしていけるのかということで、自己変革力。あと三つ目が、これ自治体の皆さんにお伺いしたので、現状の法制度の中で一体何ができて何ができないのかというのをしっかり理解することが必要ということで、この三つを定義をいたしました。  この下にいろいろ何とか力で書いたんですけれども、黄色の書いてある住民目線力ですとか対話力というのがコミュニケーションの能力です。真ん中のオレンジで囲っている問題設定力、分析力等々が、今でしたらAIがかなり強力にサポートしてくれる力になります。右側が、グレーで示しているものが、突破力ですとか説明力って書いたんですけれども、こちらは、その上の三つのどの力に対しても共通して必要な力として分析をいたしました。  九ページ目はもう少し細かいお話ですので、ちょっと後ほど御覧いただければと思います。  十ページ目が、今度は、ヒアリングの中で、じゃ、自治体のデジタル化に必要な組織の文化というのは何ですかということをヒアリングした結果になります。こちらも三つの大きな力を定義したんですけれども、ビジョン力、これ先ほどの構想力と同じで、デジタルを使ってどういう未来を目指したいのということと、あと寛容力、これは余り日本の伝統的な組織文化と相入れないところがあるんでございますが、失敗を許して先に進んでいくという寛容力。あと最後が理解力で、これは、そもそも情報システムが一体何ができて何ができないのという基本的な知識の力ということで挙げられていました。ここも先ほどと同様に黄色、オレンジ、グレーで色づけしたんですけれども、やはりコミュニケーション、組織としていろんなステークホルダーとの対話力、ネットワーク力、チーム力、組織横断力って書いてあるんですけれども、こうした力が非常にデジタルの社会で重要だということをたくさんの職員の方がおっしゃっていたということになります。  次のページの下の方に理想のリーダー像というふうに書いたんですけれども、このヒアリングの中で、どういうリーダーがいると自分がよりデジタルがやりやすくなると思いますかという質問をしたときに出てきたお答えの一部ですが、失敗を恐れずやってみるマインドセットがやっぱり重要だということがいろんな方からお伺いできまして、それがあると、自分たちが何か新しいことをしようというときの後押しになるよということでした。  十二ページ目。こちらも先ほどのヒアリングの中で、職員の方がお話しされた中でどういうキーワードがたくさん出てきたのかというのを可視化したものなんですが、多く出てきた単語が多く表示されるようになっております。赤で囲っていますように、失敗ですとか挑戦、相談といったキーワードがたくさんたくさん出てきたということでして、先ほどと重複いたしますけれども、やはり組織全体の寛容力、失敗してもその失敗を糧に次につなげていこうということですとか、失敗を恐れずやってみようというマインドセット、この組織文化が非常に大切ということがこのヒアリングで分かったことでございます。  続いて、あと二つ調査結果を御紹介して終わらせていただきますが、続いては個人の視点で、私たち一人一人、住民の方がどういう観点でデジタル技術を使っているかという調査になります。  こちらも二〇二一年に、十三ページ目ですけれども、二〇二一年に全国の四千人強の方を対象にオンライン調査をいたしました。当時、コロナ禍で、いろんなことをデジタルを使ってやってみようということが注目されていたんですけれども、その中で、行政のサービスもオンラインでできるということがいろいろ進んでおりまして、その行政のオンラインサービスでどういうニーズがあるんだろうということを明らかにしたいというのがこの調査の目的でした。  十三ページ目でお示ししていますのは、その行政のオンラインサービスの利用意向が高い方って一体どんな人なんだろうというのを分析したものでございます。質問は、お住まいの自治体との近さを感じるのはどんなときですかという質問に対して、地域のイベント、お祭りや屋外での催しに参加したときと答えた方が行政のオンラインサービスの活用意向が高いという、そこに相関関係があるということが分かりました。デジタルのことを研究しているんですけれども、こういったアナログな地域のイベントというのはすごい重要だということが分かりました。  続いて、十四ページ目は、別の質問で、お住まいの地域でどういう暮らしを送りたいですかという理想の暮らしを聞いた質問になります。この質問に対して、静かで煩わされない暮らし、お金の心配の少ない暮らし、災害や犯罪から守られた安心できる毎日と答えた方の行政のオンラインサービスの活用意向が高いという相関があるということが分かりました。  最後、もう一つ別の調査を御紹介させていただきます。十五ページですけれども、こちらは一番新しい調査で、二〇二四年の末に全国の二千人を対象にしたオンライン調査です。  先ほどは行政のオンラインサービスの活用意向を聞いた調査だったんですけれども、もう少し広い視点で、デジタル技術そのものを毎日の生活の中に取り入れたいというふうに考えていらっしゃるかどうかというのをデジタル活用意欲というふうにラベルをしまして、その活用意欲にどういった心理的な要因が影響を与えるのかというのを明らかにしようとした調査になります。さらに、性別や年代別の違いを見たいという目的の調査です。  デジタル活用意欲は、デジタル活用によって生活がこれまでより楽に、あるいは良くなったと思うか、AIを含めた新しいサービスを今後使っていきたいかという質問項目を基にこのデジタル活用意欲という項目をつくりました。  その心理的な要因としては、信頼、不安、自信といった要因を定義をいたしまして、分析の結果、この三つが全てデジタル活用意欲に影響を与えるということが分かりました。具体的には、信頼と自信はプラスに影響しまして、不安はマイナスに影響するということと、あと、性別と年代がいずれも有意にこのデジタル活用意欲に影響を及ぼすということが分かりました。  もう少し詳しく見ているのが十六ページ目からでございまして、デジタル活用意欲、あと信頼、自信の各項目の平均値の推移なんですけれども、これは傾向としまして男女共に年齢とともに下がっていきます。平均値そのものは男性の方が女性よりも高いという結果になりました。不安は、反対に男女共に年齢とともにどんどん数値が上がっていきます。平均値は女性の方が男性よりも高いという結果でございました。  こちらの十六ページに示しておりますのは、デジタル活用意欲と信頼の数値でございまして、女性四十代、男性五十代でいずれもマイナスに転じています。あと、男性五十代、女性四十代から若年層に比べて有意に下落しているということが分かりました。  十七ページ目は不安と自信の図ですけれども、推移ですけれども、不安は、男性二十代、女性三十代を底に上がっていきまして、男女共に五十代から若年層に比べて有意に上昇しているということが分かりました。自信は、男性五十代、女性四十代から若年層に比べて有意に下落しているということが分かりました。  こちらが最後のスライドですけれども、地域のデジタル活用に向けてということで、デジタルを使って生活の中の新しい価値を創造していくということを多くの地域で取り組んでいます。  具体的には、冒頭に御説明させていただいたような五つのキーワードがございました。特に、コミュニケーション力ですとか多様性理解力、新しいリーダー像、こういったものを踏まえて、その地域の自治体なり企業なり、組織全体として取り組んでいくときにコミュニケーション力がすごく重要だということが分かっていまして、私自身はずっとデジタル活用の研究しておるんですけれども、これ研究すればするほど、物理的な人との対話ですとか関係性を構築するという能力がいかに重要かということを日々感じているところでございます。  最後、御紹介した幾つかの調査で、デジタル活用意欲を向上させるためには、オンラインで何かを頑張ってやるだけではなくて、地域のお祭りですとかイベントといったアナログの活動もすごく重要ですし、男女共に特定の年齢層、特に高齢層に対していろんなデジタルのサポート、今政策が行われていますけれども、特定の年齢層だけではなくて、それぞれ男女の違いですとか性別の違いに着目しながらライフステージの変化に寄り添った対策が必要だと考えているところでございます。  以上で私の発表を終了させていただきます。  ありがとうございました。

004 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) ありがとうございました。  それでは次に、根本参考人にお願いをいたします。根本参考人。

005 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) 東洋大学の根本と申します。本日は、貴重な機会いただきまして、ありがとうございました。  それでは、資料に基づきまして御説明を申し上げます。  一枚めくっていただきまして、いただいた課題は社会資本の経年劣化ということなんですけれども、私どもの世界ではインフラというふうに総称しておりますので、インフラという言葉を使わせていただきます。  まず、インフラ老朽化を放置するとどうなるかということなんですが、インフラというのは、コンクリートとか金属とか木材、寿命が有限の資源でできていますので、これはいずれは壊れるということです。  建築物であれば倒壊するということですね。全体が倒壊することはそうはないんですけれども、天井が壊れたりとか、あるいは柱が壊れて使えなくなるということは割と頻繁に起きているということです。  それから、道路につきましては、高速道路と一般道路とありますが、高速道路は既に首都高速道路が、ほぼ橋なんですけれども、老朽化の更新の時期に入って更新工事が始まっているということ。  それから、一般道路につきましては、一番怖いのは陥没事故でございまして、皆さん御案内のとおり、八潮市の方で陥没事故が起きましたということで、ここだけ特に御注意いただくために、右側にちょっと参考情報として書いてございます。  中でも道路陥没事故が一番怖いということで、なぜ怖いかというと、まず見えないからなんですね。地面の下に空洞が起きている。なぜ起きるかというと、下水道管が破損して、その穴の中に上部の土砂が吸い込まれていって空洞ができるということですので、道路の表面を見ていても気付きようがないと。ある日突然、空洞が地表表面まで到達して崩落するという、こういうことになりますので、見えないというのが一番怖いことです。  もう一つ怖さがありまして、実は管理者が別々でございます。道路は道路管理者、下水道は下水道管理者ということで、例えば国道の下に地方の下水道が通っていたりすると、国と地方の縦割り行政という弊害が出てまいります。下水道の方のマネジメントを幾らやっても、空洞は道路の下に発生していますので、なかなかあそこまで届かないということがありますので、下水道だけではなくて、道路法の方もしっかりと点検を義務付けていく必要があるということであります。  それ以外に、橋につきましては崩落をするということ、トンネルにつきましては、笹子トンネルの事故がありましたけれども、天井板が崩落するということ、ダムは決壊、あと、水道につきましては、人身事故にはならないんですけれども、破裂すると断水するということで、水道管の管渠の事故が年間実は二万件発生しているということで、毎日のように新聞等でどこそこの水道管が破裂しましたというのが流れているということであります。  下水道につきましては、今申し上げた空洞の事故、空洞が一番怖いんですけれども、下水道に起因する道路陥没事故は年間三千件起きているということですから、今そこにある危機ということになります。  次のスライドです。問題発生の原因ということで、本質的な対策は、これ老朽化していますので、造り替えるということしかありません。幾ら手当てをしても限界がありますので、更新するということですね。更新投資ということが最も根源的な解決方法になるので、そうすればいいではないかということなんですけれども、それができないのは、これは予算の問題になります。  インフラ投資比率という数字があります。これは、GDPの中に公的資本形成といういわゆる公共投資がありますけれども、それのGDPに占めるウエートを見たものでございまして、高度成長期は一〇%程度、GDPの一〇%を公共事業に使っていたということです。近年はこれが五%、半分になっているということです。  これからインフラをもう何もしないということであれば少なくてもいいんですけれども、少なくとも、一〇%の時代に造ったインフラを更新しなければならないわけですよね。にもかかわらず、財源は五%しかないということでありまして、ざっくり言うと、今のままではインフラの半分しか維持できないということであります。これが分かったというのが近年の研究の大きな成果というふうに言われております。  ちなみに、個別に見てみますと、一番厳しいのは橋梁、橋でございまして、右側のピラミッドグラフ御覧いただきますと、一九七〇年代に年間一万本の橋を日本全国で架けていました。橋の耐用年数は六十年と言われていまして、二〇三〇年代には、この一万本の橋を架け替える時期が到来するんですけれども、足下の橋の架け替え件数というのは百本から二百本ぐらいということです。百本の予算で一万本の橋を架け替えることは土台無理だということになりますので、どうすればよいかということです。  これは橋だけではございませんで、下に学校もあります。学校も同じようなピラミッド型をしています。水道、下水道、あと公営住宅、こういったものも全てこのピラミッド型の投資をしてきた。その結果が、この左側のGDPのウエートが一〇%から五%になったということであります。  恐らく、この五%の予算を一〇%に増やしてくださいというふうにお願いするのが従来型のお願いになるんですけれども、それができるとは到底思えないということでありまして、五%の予算の範囲内で何とかやりくりするにはどうすればよいかというのを今地方の現場ではいろいろと考えているということであります。その話をこれからいたします。  次のページが省インフラというふうに題しております。予算を増やせない以上、大幅に増やせない以上、インフラの原単位をできるだけ下げる必要があります。二〇一三年にインフラ長寿命化基本計画というのを国の方で策定をしておりまして、したがって、国の政策としてはもう転換しているということなんですが、やはり削減する、インフラを減らすということには非常に抵抗が強いという現状にあります。  したがいまして、インフラがあることが豊かなのではなくて、インフラが減っても豊かな生活を送れるようにするという発想の転換が必要だよねということで、これを省インフラというふうに名付けております。これは省エネルギーと同じことでございまして、エネルギーをふんだんに使う生活が豊かかもしれないけれども、それができない以上は省エネルギーをしましたよねということと同じでございまして、インフラを今までどおり維持することができないのであれば、どうやってインフラが減っても生活が豊かになるかを考えましょうということであります。  ちなみに、四ポツ目に、二十世紀は世界中が高度成長しというふうに書いてあります。これは、実は日本固有の問題ではなくて、これから世界の各国が同じような危機に見舞われます。そのときに省インフラを日本が産業化していれば、これ輸出産業にすることができると。省エネがもうまるでそうであったように、日本経済を支える大きな原動力になり得るのではないかというふうに考えているところであります。  その下にあります表は、こういうふうに考えると省インフラができますよということで私が提唱しまして、様々な地方自治体の皆さんに提示をして、御自分の担当のところで何ができるかを考えてくださいというようなことを発想していただくための簡単なシートでございまして、これ切り取って机の前に貼っておいてくださいと、こういうふうにお願いをしているところであります。インフラが減らせないということを理由付けするのは簡単にできるんですけれども、減らしてもインフラが持っていた公共サービスの提供機能を維持するということに知恵を絞ってほしいということであります。  その次のページ以降に少し事例も含めて書いてありますので、簡単に御説明をしたいと思います。  まず、機能を維持して量を削減する方法ということで、これは主に公共施設、箱物について適用可能でございます。箱物は、箱そのものが公共的なのではなくて、箱を使って行うサービスが公共的なわけですので、箱を減らしてもできるでしょうということになります。  一つは広域化で、近隣の自治体同士で一つのインフラを共同設置する。例えば、廃棄物処理施設とか病院とか学校とか、様々事例はございます。  それからソフト化、これはインフラを所有する以外の方法で提供しましょうということで、民営化であるとかリース方式であるとか、あるいは利用権方式というのが最近出てきておりますけれども、箱をつくるのではなくて、民間につくっていただいた箱を時間借りするというような、そういうやり方、これが行政財産になるんですけれども、そういうやり方も出てきております。人口減少時代に、資産を増やすという方向ではなくて、必要なものはソフトで対応するという発想になります。  それから集約化、これはいわゆる統廃合のことでありまして、学校統廃合、実は公立小学校の数はピーク時二万五千校あったところが今は一万九千校に減っています。既に六千校統廃合が行われていて、これだけの廃校舎が存在するというような状況にありますので、これを更に加速していく必要があるということです。  それから、共用化というのは、学校と地域で同じ施設、同じ種類の施設を持っている場合があります。図書室とか体育館とか、あるいは調理室とか、そういったものは一つにして時間を決めて共用してはどうかということで、これも多くの事例がございます。  あと、多機能化ということで、一つの施設に多くの機能を設置するという、複合化施設であるとか、あるいは既存施設に機能を移転していくというような事例もございます。  いわゆる土木インフラには、なかなかこの量を削減するというのは難しいんですけれども、横断歩道橋を廃止しているという事例はかなり多く出てきているということで、これは、横断歩道があれば横断歩道橋を渡る必要ないし、そもそも高齢化してなかなか渡らないので歩道橋を廃止しましょうという事例でございます。  今申し上げたのは主に箱物について適用するんですけれども、土木インフラの方はなかなか難しい。というのは、ネットワークですので、人がいなくてもネットワークつないでいないとサービスが提供できないんですね。したがって、今行われているのは、量は維持するけれども費用を削減する方法ということでありまして、予防保全、日常点検をしっかりやって壊れないようにするというようなこと、ここが一番脚光を浴びて様々な技術開発がなされているところであります。  しかしながら、修繕の予算がないよということもありますので、その先にあるのがリスク・ベース・マネジメント、これはもう重要度に応じてグレードを変えるということであります。重要なところはしっかりと予防するけれども、そうでないところはもう壊れたら対応する、あるいは壊れても対応しないというようなことを階層分けしていく必要がありますということで、ここでは富山市の橋梁トリアージというのを出していますけれども、まさに医療用語のトリアージをインフラに適用するということで、もう資本を投下しても意味がないようなところは、もう申し訳ないけどそこはギブアップするというようなことも現実には始まっているということであります。  それからその次が、施設やネットワークを使わない方法ということで、箱物がないとできない、あるいはネットワークインフラがないとできないとなりますと、これは人口減少時代にはもうとても維持できなくなります。  したがって、別の方法を使うということで、分散処理というのは需要地で処理をすると。典型的なのは、下水道における合併処理浄化槽になります。公共下水道の計画はあったけれども、ここから先はもう下水道をやめて、公共下水道をやめて合併処理浄化槽に切り替えていくという事例も非常に多く増えています。  あとは、次がデリバリーですね。インフラを使わずに公共サービスそのもの、あるいは担い手が移動するということで、訪問診療とか訪問介護というのは、診療所はつくらないけれども、看護師さんが訪問してくれるというようなサービスですね。あとは、移動図書館をつくると、設置すると、車で移動するというようなものです。  あと、バーチャル化ということで、これはDXになりますけれども、図書館の代わりに電子図書館にするとか、あるいは学校を設置しないで遠隔教育で対応すると、こういったことが実際に行われているということであります。  次のページが、サービスの受け手が移動する方法ということで、実は今まで申し上げた方法もかなりドラスチックだと思われたかもしれませんが、人々が居住しているところにサービスを届けるという大変優しい政策であるというのは共通しています。サービスの受け手が移動する方法というのは、そういったサービスが持続できなくなったら、今度は受け手の方に移動してもらうしかないのではないかということであります。  ただ、やはり実際に移動するというのは大変なことですし、なかなか実現性がありませんので、私の発想では、人口一万人ごとに一つの拠点を設ける、そこに日常生活の用が一〇〇%足りるようなものとして、小中学校であるとか商業施設、ガソリンスタンド、あるいはクリニック、コインランドリー、こういったものを配置する。これは人口一万人であれば十分に成立するようなものです。  これが全国に一万か所設置できるということで、実際にどこに設置したらよいかというのをシミュレーションをしております。右下の日本地図がそのシミュレーション結果でございまして、これ東京一極集中していないですよね。地方圏にも十分残ると。一万人のまとまりをつくるのはそんなに難しいことではありませんということですので、これなら実現可能ではないかということで、多くの地方で御相談をしているところであります。  人々、住民の皆さんはみんなここに集まってくださいという必要もありませんで、今までのお住まいにそのまま残っても構いません。ただし、公共サービスの提供形態は変わりますと。拠点に近づいていただければ小学校はあります。今お住まいのぽつんと一軒家みたいなところにお住まいになりたければそれでも構いませんけれども、学校はそこにはありませんよと、水道管もありませんよと、公共下水道もありませんよと、その代わり別の方法で対応いたしますというようなやり方で選択をしていただくということを考えております。  こういった拠点がないと、結局は日常の用が全く足りないということになりまして、みんな大都市の方に移動してしまうということですけれども、日常の用が一〇〇%足りる拠点が身近にあれば、そこで止まるのではないかというふうに思います。  したがって、拠点をつくってそこに集中投資するというのは、地域の切捨てではなくて、過疎化の防波堤になりますよというふうなことを考えております。計算いたしますと、全ての日本国民の九九%の方は、この拠点の周辺、車で一時間以内の場所にアクセスできるということでありますので、十分カバーできるということです。ここはこういうビジョンをつくって促していくという意味で、国の大きな指導力を期待しているところでございます。  次が、こういうことをやったら一体どうなりますかということなんですけれども、計算をしてございます。結果的には、今申し上げたようなことを行った場合の削減率というのは四八・八%と。冒頭、予算がざっくり半分しかないと申し上げましたけれども、こういうやり方であれば予算が半分であっても持続することができるということであります。言い換えると、このぐらいのことをやらないと予算が足りなくなって更に危ない事態になってしまいますよということであります。  最後に、最後のスライドになりますが、とはいっても、今までと全然違うことをやるので、なかなか合意が形成できないんではないかということです。  実はインフラの九割は地方が持っています。国が持っているのは一割だけですので、地方公共団体の方でしっかりしていただかないといけないんですけれども、どうしても、住民の声を聞いてしまいますと、今までどおりの学校が欲しい、今までどおりの公民館が欲しいと、ここに橋を架けてほしいという、そういう要望が出てきますので、なかなか対応に苦しんでいるということです。  これら省インフラを進めるための三原則というのを私、出しております。一つは、全体計画の明示。一部のことだけを言わない、全体でこういう計画で進めるんですよということを言う。それから、合理的な基準の設定。その計画を作る上でどういう基準に基づいて作ったんですかということをしっかりと説明をする。公平な運用。一回作った基準をぶれさせないということは非常に大事だろうと思います。声の大きな人の意見は通るけれども、そうでない人の意見は通らないとなると、誰も従わなくなるということであります。  御参考までに、東洋大学の方でずっと支援をしております岩手県紫波町、オガール地区という有名な地区がありますけれども、ここがオガールの再生の次に学校統廃合に着手しておりますが、このような形でしっかりと計画を作って、何年にどことどこを統合するかというビジョンをしっかり示す、廃校舎も次に何に使うかというのをしっかりと予定をして、地元の方に見せながら合意を形成していくというようなやり方を取っております。  したがって、この三原則を守ることで合意形成は進むのではないかということで、日々私自身はこれを説得して回っているということですけれども、全体として深刻な問題ではありますが、全く解決策がないわけではないということが本日の結論となります。  以上、どうもありがとうございました。

006 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) ありがとうございました。  それでは次に、増田参考人にお願いいたします。増田参考人。

007 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) 今日は、このような機会を頂戴いたしまして、大変ありがとうございます。  御指名をいただきました増田でございますが、いただきましたお題が、地方公共団体の持続可能性についてということでお題をいただきました。  持続可能性については、例えば財政面のことも気になる部分もございますが、現在、地方制度調査会で、ちょうど一月の十九日ですか、諮問がございまして、いわゆる人口減少で自治体の職員の確保自身が大変今厳しくなってきているということで、国、そして都道府県、市町村の役割分担も含めて議論するようにということで、ちょうど議論が始まったところでございますので、今日はそうした国、そして県、市町村の役割分担の変更も含めて、こういった職員の確保、人手不足についてどう対応していくのかということについてのお話を申し上げていきたいと思います。  資料を一枚めくっていただきまして、しからば、今、地方公共団体の人材の状況が今後どうなっていくかということでございますが、一ページ目、これは各自治体、左側が市区町村でございまして、右側は都道府県でございますが、御覧いただきますように、二〇五〇年、三十年後に向けていかに人口規模が小さい団体が多くなるかと、多くなっていくかということを示しております。特に市区町村におきましては、もうかなり一万人以下のところが、半分とは言いませんけれども、それに近いぐらいの、数でいえば割合を占めてくるということでございます。  二ページ目でございますが、その中で、当然のことながら、今、市町村あるいは都道府県の職員数、年齢の中で山と谷がございます。いわゆるかなり人口が多かった団塊ジュニア世代が、左側の図でございますが、ちょうど四十八から五十三ぐらいのところに今、年齢層が差しかかっておりまして、ここはかなり人口の塊になっておりますが、二〇四〇年、ちょうどこれ、今から十四、五年たった頃にはこの団塊ジュニア世代がみんな退職をする一方、最近、ここ数年、特にそうでございますが、都道府県、市区町村に入ってくる職員数というのは二十代前半が過半でございますけれども、いわゆる人口がぐっと減ってきたときに生まれた人たちということになりまして、右側の方でございますが、非常に、例えば、これは出生数でいいますと、一昨年の出生数がもう七十三万、昨年はもう日本人については七十万をはるかに割る数字になるわけでございますので、三分の一ぐらいの母数のところから一体どのくらいの職員が入ってくるのかと、こういう時代に十四、五年なると突入してくるということでございます。  そして、三ページ目でございますが、これは、多くの市町村に行きますと嘆きのような話が聞かれるわけでございますが、県も含めて、特に市町村においては、専門の技術職の職員の確保に今大変厳しい、その人たちについては応募がほとんどもうない状況であるという嘆きの声が聞こえてまいります。  真ん中のところに棒グラフで示しておりますが、特に逼迫しておりますのが土木技師、それから建築技師、そして保健師さん、それからいわゆるIT人材ですね、さらにそれに続きまして、保育士さん、看護師さんと、いわゆる土木建築分野、そして社会保障分野、さらにはIT分野といったようなところが非常に今職員採用に難渋をしていると。そして、そのページの一番下のところでございますが、約半数の市町村がもう募集してもほとんど応募がない、ここ数年ゼロですという話もいろいろ聞こえてくるところでございます。  こうした今の実情でございますが、四ページ以降、そういう中で、一方で行政需要自体も少し変化してきているということがございます。  四ページの方は、その中で行政の事務自体の変化の一つとして、行政需要が多様化、複雑化しているということを示した資料でございます。この四ページの左側の上の方は事務量が増えてきていますよという例を幾つか書かせていただいています。今お話ございました少子化の問題、それに従ってのいわゆる保育サービス始め社会保障分野の問題。それから、どこでも移住、定住策に大変力を入れている、そして、その一つとして空き家をどう利活用するかといったようなものもございます。そして、下の方でございますが、行政需要自身が変化してきているというものの例として、カーボンニュートラルですとか、いわゆるそうしたSDGsに関係するようなもの。それから、少し年代が、ケアの問題でもヤングケアラーの苦境をどう救うかといったようなものもございますし、それからインバウンド、外国人。そして、今お話ございましたインフラの老朽化対策。なかなか以前の経験値が通用しない、複雑化しており、そして多様化しているところに丁寧に対応していくといったような需要が増えてきております。  また一方で、一応総務省がチェックをしていることにはなっておりますが、各省で作ってきます法律に基づく市町村計画などの策定の作業も、右側の方に少し書いておりますが、入ってきておりますので、事務量自体は決して住民数が減っても減ることではなく、むしろ増えてきていると。  こうしたことについて、五ページでございますが、これまでも個別法でいろいろな対応策が行われて、取られてきました。古くは平成十一年に、二〇〇〇年でございますが、地方分権一括法が成立をいたしまして、特に福祉分野を中心に、まず市町村で、身近な市町村がきめ細かく処理をするという、そういう考え方の下で、そこに、五ページに法律の改正について書かせていただいておりますけれども、基本は市町村中心にきめ細かい行政を展開していくという考え方で法体系ができ上がってきたと、これがこの地方分権の流れの中での改正の内容でございます。  しかし、冒頭申し上げましたような、体制がかなり脆弱になっている中で、六ページでございます。これちょっとタイトルのところで、中には書いているんですが、介護保険と大きく書いていないんですが、市町村の中でも大変重要な介護保険の様々な業務をどういう体制でやっているかという平均的なものを総務省の資料からピックアップしたものでございますが、いわゆる介護保険業務、六ページの左側が平均的な市、大体人口五万人ぐらいのところでありますと、職員数も大体おおよそ決まってくるんですが、その中で、まあいろんな名前がございますが、ここの市では健康介護課というところの介護保険係というところが主に介護保険の仕事を担っていますが、その中の重要な認定審査、介護保険料賦課、そして事業者の指導はもうそれぞれ常勤者を一人張り付けるのが精いっぱいでございまして、特に認定審査は非常に多くの人たちに対応していかなければいけませんので、非常勤の人を雇って、それで対応している。  右側は非常に小さな村でございますが、人口千五百人ぐらい。ここでは、こうした介護保険の関係はもう課の中の一つの係、保健福祉係というところでやっておりまして、その中にも、ほかにも障害者福祉ですとか生活保護だとかほかの業務もございますので、介護保険については常勤者一人で対応せざるを得ないと、こんな状況でございまして、少し下に細かな、どういう市の外の業者に委託しているのかなどは書いておりますが、実は、高齢者も非常に多くなってくるというか、場合によっては、もう既に右側の村のようなところは高齢者すら少し少なくなってきているような実態もございますが、いずれにしても、掛ける時間なども非常に少ない中で何とかやりくりしてきていると、こういうのが今の実態かと思います。  七ページ以降でございますが、こうしたそれぞれの業務に応じて、時代が変わってきておりますので、ここ十年ぐらいの間に各省の方でも個別法の中でいろいろな制度対応の工夫をしてきたと。これは、いわゆる広域化を図ったりするといったようなものもございますし、市町村から都道府県の方に一部事務を移すといったようなこともございますし、外部委託をしていくということもございます。  その具体例を七ページ以降、七つほどくくってこちらにお持ちしておりますが、少し簡単にそれぞれ御説明してまいります。  七ページは、これは外部への、外部の団体に委託するということでございまして、よく施設の管理を外部の指定管理者の方に委託するといったものもございますし、それから郵便局、昨年まで実は私も郵便局の方にお世話になっておりましたが、郵便局の方に包括事務委託が可能なように制度も変わってまいりました。そういったところを活用して、窓口業務を受け持ってもらうといったようなことも行われてきております。  右側の方は、御案内の地方独立行政法人ということで、民間には少し業務の内容として適さないけれども、その自治体が直接というものではなくて、地方独立行政法人という中でルール化して、そこを業務をしていくというものでございます。  八ページでございますが、こちらは、下水道が一つの例でございますけれども、市町村の枠を超えて、長野県の場合には下水道公社を一つつくりまして、そこが維持管理業務などについてまとめて受託をして、一部は民間事業者へ発注すると、こんな工夫で何とかしのいでいるという分野もございます。  それから、九ページでございますが、事務処理を例の広域連合という形で処理するということで、ここでは老人保健法、それから国民健康保険団体連合会等々のものが出ておりますが、特に一番右、国保の財源が市町村ごとでは大変やはり小さく不安定ということで、途中で都道府県が財政運営の責任主体になるということで、市町村の財政不安がかなり解消された部分がございましたけれども、こんな例もこれまで行われてきたところでございます。  十ページは、これ、もう一度また消防と水道法の関係でございますが、市町村が広域で事務を推進していくというのも一つのやり方でございますが、市町村同士がいろいろ話を進めているところもございますが、都道府県に、その中で広域化の推進を担う責務を都道府県の方に負わせて、そこが市町村とよく相談をしながらそうした業務を推進していくと、こういう事務処理もこれまで幾つか工夫をされてきております。  十一ページでございますが、これは例のマイナンバーカードで、事務ですね、情報をJ―LISの方に一元化をしてそこでやるという、ちょうど十一ページの真ん中がその例でございますが、地方公共団体が、余り、個別というよりは全国で統一的な事務処理が可能なものについては、地方共同法人をつくって、そして処理をするといったようなことを幾つかパターンを書いております。  そして、十二ページが、国が、一方で直轄代行という形で行うと。ここも少しずつ制度が広がってきました。これは災害時などには特に有効でございますが、こうしたことも行われて、できるだけ迅速に事業を行っていくという工夫もなされてきたところでございます。  最後に十三ページでございますが、ここが今後大きな議論に恐らく地方制度調査会でもなっていくと思いますが、事務処理について工夫する際に、一つは、当然のことながら、共同処理を市町村間で広域に連携をして行っていくという、こういうパターンがございます。私も幾つかこの現場の方も取材に歩いてまいりましたが、北海道などでもこういったことがいろいろと活発に行われております。  もう一つ、右側でございますが、ここが今後、地方制度調査会で大きく議論されていくと思いますが、この際、市町村も大変脆弱な体制になってきているところが幾つか出てきていますので、思い切って、市町村の事務のあるものについて都道府県の方に担わせるという、ですから、今までの分権の考え方とは少し逆になりますが、ですから、市町村から見ると一部事務を返上するような形になりますけれども、そこで住民サービスが行われていく。例えば、先ほどのように、インフラ関係もそうでありますし、除雪なども、実際にやる行為は、国の直轄道路も都道府県道、市町村道、同じようなことになりますので、例えば、市町村道について体制が脆弱であれば都道府県の方が責任を持ってやるといったようなこと、いわゆるここでは垂直補完と言っておりますが、こんなことも今後しっかりと議論していく必要があるのではないかと思います。  十四、十五、十六は、ということで、まだ議論が始まって二か月たっておりませんが、ですから、まだほとんど議論がこれからということになりますが、地方制度調査会で、これ国会議員の先生方もお入りになっている場でございますが、今やっと議論が始まりました。  この十四、十五は、一番左側、縦に地方分権下での役割分担の基本的な在り方、これは二十五年前、ちょうど二〇〇〇年の地方分権一括法のときの原則が書かれておりまして、できるだけ基礎自治体優先で事務や権限をそこに移譲すると、そして、国や都道府県はそこを補完的に処理していくんだ。あとデジタル等も書いてございます。そんな考え方でいたものが、縦の真ん中のところですが、時代の変化とともに、先ほど申し上げましたような形で幾つか個別法の対応で変わってきております。そして、議論これからになると思いますが、一番右側のところに、地方制度調査会の資料を見ますと、これまでの取組から出てきている役割分担の見直しの手法を全部いろいろと通底する考え方を抜き出して、そこで、十六ページに書かれておりますような検討の方向性ということでどうもまとめていくのではないかと、このように見られるところでございます。  聞きますと、年末までに中間的な整理をするということでございまして、この地方制度調査会の中での議論を私もこれからいろいろ見ていきたいというふうに考えておりますが、最後に、少しそういう前提の中で十七ページに幾つか考え方をまとめさせていただきました。  七つ書いてございますが、簡単に申し上げますが、今後の人口減少が更に加速している、公共団体の人手不足顕在化をしているという中では、やはり業務の円滑な遂行をしていくためには、事務を減らしたりまとめたり、あるいは担い手を広げる、これは住民参加など、あるいは民間活用も広くしていくといった意味合い、そしてAIを活用していくといったようなことがもはや必須であろうと思います。必ず必要になってきます。具体的には、そのやり方として、もう既に行われている業務の一部の外部化や広域化、地方共同法人、そして国の代行など、様々なものが今後も個別法の中で取り入れられていく、そういう可能性もあるだろうと思います。  そして、三番でございます。さらに、業務の内容によっては、市町村間で広域で連携して、水平連携で解決できるというものは大いにやっていただく必要がありますが、場合によって、垂直補完、どうしても国や都道府県がそこを補完を直接するということも制度的には場合によっては今後あるのではないかというふうに思いますが、その場合でも、四番に書いてございますとおり、全国一律の対応とするのではなくて、地域のアセットはそれぞれ違いますので、非常に、地域の主体で、そうしたことを選んでいくところがそういう制度を使えるというような柔軟な制度にする。そして、私はやはり、国、都道府県、市町村の役割分担の変更の中でも、一番住民に身近な基礎自治体優先という地方分権の原則を維持しつつ、そこを大きく変えるのではなく、その中で工夫をしていくべきではないかと、こういうふうに考えております。  もちろん、六番に書いてございますように、その中で得られたものについて、個別法の見直しにつなげられるものはしっかりと各府省が責任を持ってつなげて、その上で財源もしっかりと確保するということが必要かと思います。  最後に、七番で書いておりますが、行政の役割分担の変更がそうした場合に今後も可能性としては出てきますが、そこの部分だけを議論するのではなくて、議会も含めた自治体運営全体を見通して、本当にそれが適当なのか、都道府県がもし一部垂直補完した場合に、やる業務はやっぱり市町村がこれまでやっていた業務ですので、本当に市町村議会が都道府県がやったことについて議会の中できちっとただせるのかどうか、そういう議会機能もきちんと果たせるかどうかも含めて、トータルでこうした議論を展開していくことが必要ではないかと、このように考えているものでございます。  私からの発表は以上でございます。

008 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) ありがとうございました。  以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。  まず、各会派一名ずつ指名させていただき、一巡後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。  発言は着席のままで結構でございます。  また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただきますようお願いいたします。  なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間が一巡目はお一人十二分以内となるように御協力をお願いいたします。  これより一巡目の質疑を行います。  質疑のある方は挙手を願います。  いんどう周作君。

009 いんどう周作
自由民主党・無所属の会

○いんどう周作君 ありがとうございます。自由民主党のいんどう周作でございます。  今日、参考人の皆様に、地方の実情と併せて、地域において何をやらなきゃいけないかといったヒントをいただいたと思います。本当にありがとうございます。  高市内閣も日本の最大の課題がやっぱり人口減少という認識で様々な取組を進めなきゃいけないという中で、やっぱりその住民が自分の住んでいる地域で暮らしていける、そのためのインフラとサービスは最低限維持できる仕組みはつくっていかなきゃいけないと思っています。そういう観点から参考人の方に御質問させていただきたいと思います。  まず、櫻井参考人の方にお伺いいたします。  持続可能な町づくりということで、デジタルの活用というのが一つの鍵だということだと思うんですが、確かにこのデジタルというのは、今まで様々な分野のサービスで行われたデータをみんなが持ち寄って、それが相互作用して新しい課題が分かるとか新しい解決策が見付かる、もっと効率的になるといったような効果が出てくるんですが、一方で、そのデジタル活用をするときに、自治体が主導的にやるにしても、住民をどれだけインボルブできるか、参加させるかということで、そこが一番ポイントになるかと思います。  私は比例代表でありますが、生まれは熊本でありまして、熊本地震、ちょうど十年。あの地震があって、今、くまもとアプリというのができています。避難所でむちゃくちゃ混乱したので、アプリをみんな住民に持たせて、多分マイナンバーカードの情報が、同じような情報が入っているんだと思うんですが、それをふだんから、ふだん使いしておけば、いざ避難所へ行ったときに、アプリをかざせばもう手続が終わるというようなアプリになっているんだと思いますが、だから、ふだん使いが重要で、くまもとアプリだと、やはりその地域のイベントとかそういったものを、情報をふだんから提供して、住民が参加するとポイントを付加すると、地域で使えるポイントだと思うんですが、そういう取組が行われています。  今日、参考人からもありました、地域のイベントとかそういったものが近さを、自治体の近さを感じるという話だったんですけれども、これは日本固有の話なのか、グラスゴーとかメルボルンでしたっけ、事例を挙げられていましたけれども、諸外国で住民が自治体と一緒にデジタル活用するときに、何をきっかけに入っていくのか、同じようなイベントなのか、それ以外の防災なのかとか、防犯なのかとか、その特徴があれば教えていただきたいと思います。

010 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) 御質問ありがとうございます。  まさにおっしゃるとおり、ふだん使いが重要というのを私もずっと感じているところでございまして、海外でどういうふうに住民の方を巻き込んでいくかということですけれども、私は去年、このメルボルンに直接行って市役所の方とヒアリング、インタビューさせていただいたんですけれども、メルボルンのスマートシティーの担当の職員の方とお話をした、スマートシティーの担当と、あと、メルボルンってトラムが走っていて、世界で一番トラムの距離が長い、もうずっと昔のあのゴールドラッシュ時代からの遺産としてトラムがあるんですけれども、その交通を管轄している部署の方とお話をしたんですが、一番大切にしているとおっしゃっていたのが、今日のプレゼンでも御説明したんですけれども、やっぱり住民の皆さんとの直接のコミュニケーションで、それはふだん余り外に、スマートシティーの事例ですというと余り外には出てこないんですけれども、メルボルンでは市内でナレッジバンクというポータルをつくっておりまして、例えば、今日、この市役所の職員がこの住民の方とこういう話をしました、新しいセンサーを、じゃ、先ほど歩行者のデータの、オープンデータの事例をお見せしましたけれども、センサーをたくさん市内に付けないといけないので、その説得にも回っているんですけれども、そういうときに、最初はすごく反対が多かったんだけれども、会話を重ねていくことで、あと、ナレッジバンクというのも検索できるんですね、過去、どの時期にどういう人がどういうことを言っていたかというのを全部検索できるようになっていて、それを基に会話しながら、住民の方が最初はちょっとネガティブだったけれども、どんどんどんどんポジティブに変わっていっていて、そういうことをもう十五年以上もやっているというお話で、なので、今日やろうと思ってあしたからやっぱりすぐにできないので、こうした地道な活動といいますか、すごくアナログなんですけれども、それをちゃんとデジタルで支えるということが大切かなと思っています。  グラスゴーは、私が一緒に昔仕事をやっていたのがやっぱり市役所でスマートシティーの担当をしていた方なんですけれども、やっぱりコミュニティーをいかに大切にするか、今日はデジタルマップのお話で、ちょっとイギリスらしいんですけど、ガーデニングのコミュニティーがたくさんあるんですね。そういう人たちを、そこは結構高齢の方がやっぱり多いんですけれども、そういう方たちが持続的にずっと活動を行っていける環境を自分たちとしてはちゃんと支援していきたいという、エンゲージメントという言葉がやっぱりたくさん出てきていて、そういったことが大切かなと。そういう意味では、日本と海外でそんなに違いはないのかなと思います。

011 いんどう周作
自由民主党・無所属の会

○いんどう周作君 ありがとうございます。地道にやらなきゃいけない話なんだろうなと思います。  次に、根本参考人にお伺いします。  省インフラというこの考え方、本当にやらなきゃいけないかなって、聞いているとすごく思います。ただ、おっしゃるように、土木インフラと施設インフラというのは違っていて、土木インフラというのは人がいなくても多分インフラというのは存在するんでしょうけど、施設インフラって、多分その施設でサービスをする人がいるんだと思うんですね。だから、人と施設が一緒になって機能の集約とか、そういうことをやっていかなきゃいけないかなと思っているんですが、事例として、学校の廃校の事例を出されておりましたが、私、郵便局の関係の議員でございまして、今郵便局にいろんなこの地域のサービス、官民のサービスが集まり始めているんですね。増田参考人もありましたけれど、行政手続を郵便局で代行してもらうとか、熊本の天草市は行政の支所丸ごともう全部郵便局にしてしまうとか、あるいは農協の事務代行やるとか、離島だと遠隔診療という形でオンライン使った診療、必ずやっぱり人が最後は必要になりますので、そういう人がいるところに集約化した方がこの省インフラという構想もうまくいくんじゃないかなと。  ちなみに、小学校と同じぐらい、郵便局は二万四千、全国にありまして、小学校と同じぐらい各家庭から一番近い距離にあると言われている施設なんですが、郵便局まだ人がいるので、この郵便局にいろんな施設の機能を集める、ただ、郵便局だけではできませんので、地域の人も含めて集めるような取組も一つの考え方としてあるんじゃないかなと思ってはいるんですが、参考人の御見解あれば教えていただきたいと思います。

012 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) 大変すばらしい御提案だと思います。  私が申し上げた拠点というのは、学校をイメージしております。統廃合後の学校をイメージしております。それは、面積が大きいというのが一番大きな理由です。小学校でも大体五千平米ぐらいありますので、郵便局だと多分百とか二百だと思うんですよね。ですから、いろんな機能を付加するのはなかなか現状の郵便局を核にして考えると難しいけれども、学校の中に、あるいは学校の中といいましょうか、学校と一体的に郵便局が存在するというのは、利便性という観点からすると大変有り難いことだろうと思いますし、実際に成功している、こういう拠点をつくって成功しているようなところは大体その中若しくは近所に郵便局がセットされているということですので、逆に郵便局の方で主体的にこの拠点づくりを推進していただけると大変有り難いと思います。

013 いんどう周作
自由民主党・無所属の会

○いんどう周作君 ありがとうございます。  恐らく、確かにその面積的な面もあるので、地域に残っている拠点でどこを使うのが、このサービスだったらどの拠点で、このサービスだったら郵便局でという整理は必要だと思いますけれども、いずれしても、人がいるということが恐らく、どこまで行っても、ロボットが代理するといっても、最後の最後はやっぱり人が関与しなきゃいけないようなサービスってあると思いますから、その点、サービスを見極めながらやらなきゃいけないかなと思っています。  最後に、増田参考人にお伺いいたします。  今日御指摘いただいたように、国と都道府県、それから市町村の役割分担を考え直さなきゃいけないと、恐らく、自治体の職員が減っていく中で、そうだと思います。  その中で、やっぱり、これは参考人の参考資料ですかね、事前にいただいた資料で、やっぱり司令塔が必要だという話があったかと思います。私も司令塔が必要だと思っていまして、今までのようにパッチワーク的に、介護なら介護とか、そういう分野ごとに対応するんではなくて、もうどこでも同じような現象が起きているわけですから、オール霞が関といいますか、政府全体で、都道府県も自治体も、市町村も加えて、どういうサービスをどういうやり方でやっていくのか、どこの自治体でやっていくのか、自治体のレベルでやっていくのか、あるいは民間に任せるのか、郵便局に任せるのかというのを、これはもう縦横斜めに、何というんですか、全体を俯瞰しながら整理していかないと、恐らく、一つ一つやっていって、各省でこの問題あるから法改正してよというんじゃなくて、全体見直さないと、先ほど根本参考人の省インフラ構想じゃないですが、一個一個やっていったら多分効率化が進んでいかないと思いますので、その辺り、もう日本郵政の社長をやられていた増田参考人でございますので、郵便局の活用も含めて、司令塔機能の強化ということで御見解をいただきたいと思います。

014 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) ありがとうございます。  お話のとおり、今、こういう人手不足ですとか、いわゆる人口減少に起因するような問題のそのマイナス面がもう各分野にいっぱい出てきておりまして、それぞれに対して役所であり自治体が懸命な対応をしておりますけれども、そういうそれぞれの政策を、今委員がおっしゃったように、全てをリンケージさせていくことが大事ではないかと、そこをどうつないでいくのかと、そして地域ごとに優先度を決めていくのかということが大事ではないかと思います。  だから、そういう意味では、私は別のところで司令塔というふうに書かせていただきましたが、国は今、今の政府見ていますと、人口戦略本部というのを昨年十一月におつくりになったようですが、中身をどうされるのかはこれからだと思いますけれども、そういうものがそういう役割を果たすのであれば、それは一つとして、その中でいろんな問題の解決策は全て地域で実際にどうしていくかという、そのことに帰着をしますので、地域ごとに、多分、北海道であれ九州であれ東北であれ、それぞれ事情が違いますので、そこが十分生かされるような解決策、それをリンケージでつないでいくということが必要で。  先ほど郵便局のお話ありましたが、以前は郵便局も行政連絡会で、地域では全部それに入って、首長さんともうしょっちゅう毎月のように顔を合わせていたんですが、どうも民営化になったときに、そこの民間会社だということで形式的に外した地域が多いように聞いておりますし、実際に聞くとそういうところが大変多くなっていますが、この際もう、極論すれば官民区別なしにということではありますが、多少性格違いますが、もう使えるところは全部使うということで、まさに、その地域の司令塔としてはそういうところをうまく活用するということで今後対応できればなと、是非対応していただきたいなと、こんなふうに思っております。

015 いんどう周作
自由民主党・無所属の会

○いんどう周作君 ありがとうございます。郵便局の活用も含めてよろしくお願いします。  終わります。

016 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) それでは、泉房穂君。

017 泉房穂
立憲民主・無所属

○泉房穂君 参議院議員、泉房穂です。  お三方、ありがとうございます。済みません、時間の限りもありますので、まずは根本参考人にお尋ねしたいと思います。  省インフラ化、大賛成ですが、実際、国の方向性はまだ変わっていると私は思っていなくて、何が必要かという辺りのテーマなんですけど、私自身、明石市長に就任して、十二年市長しましたけど、もうなったときから、もうあれもこれもインフラ造らないと。必要なものは造るけれども、見直すを掲げました。自治体はもう補修するとか改修するに予算はシフトすべきだという立場でやってきた認識ですけど、残念ながら国の方はそうではなくて、もう次から次に要望してこいと言ってくるんですよ。  私、兵庫県全体の四十一自治体の、最終年度辺りは取りまとめの要望の会長をしていましたけど、こんなようけ新しいもん造る必要あるということまで要望させられてきました。  本当に国はいまだに造れ造れなんですよ。やっぱり国自身がまさに省インフラ化にかじを切るべきだと強く思うんですけど、何かいいアイデアはないでしょうかという質問です。

018 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) ありがとうございます。  私がお答えするというよりも、皆様のお仕事なんだろうなというふうに思いますけれども、国の方向性は、一応方向としては変わっているはずなんです。それは地方にも十分浸透はしていて、そういう計画も作っているということなんですけれども、委員おっしゃったように、何か方向を変えるということは決まったけれども、優先順位が付いていないという状態ですね。ですから、どういうふうに優先順位を付けてどういう順番でやっていくんですかということが明らかになっていないというのは、御指摘のとおりだろうと思います。  国土交通省がこの基本計画を作る年に、社会資本メンテナンス元年というネーミングをいたしまして、新しく造るのではなくてメンテナンスの方に重視しますよという、当時の大臣がネーミングをされたんですけれども、すばらしい概念だなというふうに思っております。  ですので、現場ではそれを具体化してほしいということはもう常々私の立場では申し上げているということですけれども、なかなかそれが本当に浸透しているかというと、委員おっしゃるとおり、まだまだということでしょうかね。これはもう私の努力不足もありますけれども、むしろ先生方にちょっと是非その辺はお願いをしたいというふうに思います。

019 泉房穂
立憲民主・無所属

○泉房穂君 根本参考人の今日の具体的な方法は本当に参考になりますし、もう具体的にできそうなことも数多くありますので、しっかり頑張っていきたいと思います。  続いて、増田参考人です。  今日のテーマは大変、私も明石の市長を十二年していましたんで、リアルな話で。ちょっとぶっちゃけ聞いてみたいことがありましてね。もう無理やと思うんですよ、ちっちゃい自治体、やっていくのが。だから、自治体のきれい事を言っても人口減少はもうやむなしの状況で、これまでのまさに自治体機能を維持できるかというと、もう難しいと思います。  私個人は、市長会でもずっと訴えてきて議論してきたんですけど、もう人口二十万から七十万ぐらいを一単位にして、そこが基礎自治体としてしっかりやっていくべきではないかという立場であって、今の三層構造、国、都道府県、基礎自治体のこの構造自体も見直しやむなしかなという立場にあります。  具体的には、やっぱり人口の極端に少ないところはもう本当に事務負担も大変で、もう本当に、地域特性を出すにも、出す前提を欠いている状況だというのをつぶさに見てきましたし、大きいところは、やろうと思っても、いわゆる広域行政だと基礎自治体と連携なくしてはできませんので、もどかしい思いもあるだろうといった中で、国、都道府県、市町村の三層構造の権限分配の見直しというのは必要かなと私も思うんですが、今日の話に共通していると思いますけど、その辺り、何か御意見とかお考えあればお聞かせください。

020 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) ありがとうございます。  私、今、三層構造に御指摘のとおりなっているんですが、これから人口減少がうんと進んでいったときに、例えば、これ一つの例ですけれども、村でもう二百人切っている村も一方であり、市でも、北海道で、固有名詞出しませんが、多分二千何人かぐらいの市もある中で、都道府県それから市町村と地方の中を二つに分けることがどれほどもつのかというのは率直に私も一方で考えることがございます。  もう一方で、今人口の移動を見ていますと、もちろん東京に集中していますが、大都市の横浜ですとか、やっぱり大都市、それから県の中でも県庁所在市にかなり人が動くような傾向もあって、そこを二層構造というのはやっぱりちょっといかがかなと一方で思って、やはり、先ほど社会保障の話をしました。大変厳しいところもある一方で、社会保障は本来は住民に身近なところが丁寧に接していく必要がございますので、やりようでございますけれども、そうすると、大都市の在り方と、それから、今先生大変御心配されているのは恐らく過疎も含めたトータルの制度だと思うんですが、そういうところと今後少し切り分けをしていくということも一つあるのではないか。  今回の地制調の諮問も、一方で大都市制度も聞きつつ、こちらの持続可能性ということも聞いているようですので、私は、実は、今すぐにという、時期が少し、もう少し今の制度を何とか工夫してもたせて、その中でじっくりと制度の在り方を考えるようなことがやっぱり必要ではないかと率直に思いますし、そのときは、やはり執行側の話だけではなくて、そのときに本当に議会側も含めてトータルの自治の姿をどうしていくのか。  だから、極論すると、例えばこれ、その人、聞かれる自治体の人たちに気を悪くされると困るんですが、例えば二百人を切ったような自治体だったら多分全員集会で十分機能ができるところもあります。ですから、画一的に余り自治法でそこを区切るというのはいかがかと一方で思いますので、まだ今その時期なのかどうかあって、今それを言っても、周り、反対する人が私の周りでも多いような気もしますが、ただ、先々をずっと考えて手を打っていく、いただくような、こういう国会の場でもいろんな議論をこれから是非していただきたいと、逆にそんなふうに思っているところでございます。

021 泉房穂
立憲民主・無所属

○泉房穂君 もう是非期待したいと思います。私個人は、もう明治維新の廃藩置県に匹敵するぐらいもう構造変わっていますから、人口増の時代から人口減少の時代ですから、発想転換して令和の廃藩置県ぐらいやればいいのかなという立場です。  併せて質問したいのは、いわゆる基礎自治体も事務負担が多くてやっていけないんですよ。きれい事を言うて地方分権改革と言われましたけど、結局、事務ばっかり負担させられて、国の方も次から次に、計画作れ、報告しろばっかりで、もう自治体の職員は国の役人のために働いている状況になってしまっていて、自治体の市民に向き合えているかというと、非常にしんどいわけですよ。  そういう意味では、大幅な基礎自治体の事務負担の軽減も是非必要だと思うんですが、何かお知恵ありましたらお願いします。

022 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) 基礎自治体の事務負担の軽減、これはもう絶対必要で、建前上は、きれい事と言われるかもしれませんが、やっぱり建前上は、住民にいかに接してそこの思いを酌み取るかというのは恐らく市町村の一番大事なところなので、それに割く時間が今本当に削られているというのが実態でありますので、そうすると、当面、先ほどお話ございましたが、いわゆる定型的な仕事だとかいうのをそもそも市町村の方にするのは、本来は総務省チェックしているはずなんですが、そういうことがいまだにどんどんどんどん増えてきているとすれば、やはり定型的なものについてはもうどんどんどんどん、AI等もいいですから、もうどんどん駆使して事務量を減らしていくということと、もちろん、そういう話をどんどん国にもぶつけていくと同時に、やはり人間でしかできないところというのは必ずかなりの分野で残っていますので、そこをやっていくときに、これは適材適所の問題ありますから、そういうときに、先ほど言いましたように、垂直補完のように県がいろいろ乗り出すということもあるのかもしれない。要は、申し上げたいのは、もう何でもありでそういうものを解決していくしか一方でない時代に間もなく入ってくると、こんなふうに思います。

023 泉房穂
立憲民主・無所属

○泉房穂君 あわせて、増田参考人に、いただいた事前の資料で人口減少問題いろいろ勉強させていただきましたので、その点も聞きたいんですが。  私、明石市長時代に、明石市としては、子供予算を二・四倍に増やし、職員のやりくりで子供担当職員を四倍以上に増やし、安心を提供して人口減が一気に人口増に変わり、今も人口増、続いています。  私の市長時代に五%以上事業も増えました。でも、批判だらけです。明石ばっかりって言うんです。でも、明石市長だからしようがなくて、本来は国がやることだと私は思うんですよ。やっぱり国のやることと基礎自治体の特性に合わせてやることは違うと思っていて、私は、子育て支援などのベーシックなところは本来国がやることであって、自治体間の競争に付すべきではないという立場です。それを結局、自治体の特性の名の下に自治体の人口の取り合いを国が押し付けている状況は私は看過し難いと前々から思っているんですけど、やはり国としてやるべき対策、あと市長としては、例えば安定雇用とか女性の働きやすさなんてなかなか市長ではできないわけですよ。本来国がやることをやるべきだという立場なんですけど、増田参考人として、本来国がやるべきこととしてどんなテーマが特に重要か、御示唆お願いします。

024 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) ありがとうございます。  今お話がございましたように、よく批判として、市町村で人口の奪い合いをしているんじゃないかという批判があるんですが、私がもし市町村長だったら、もう真っ先に先頭に立って一生懸命、地域のやっぱりどうしても人口を増やすと、そのことによって地方税もいっぱい納めていただいて、いい行政に。  ですから、私自身も、消滅自治体のあれ出したとき、やや数字に偏り過ぎていた最初の印象があるかもしれないんですが、国はやっぱりトータルで日本全体のことを見るんで、それは当然、市町村で人口の奪い合いに国の立場で見えるかもしれませんが、国はやはりもっと、そういうことを批判するよりは、国でしかできないことにもっと注力。  この問題は、やっぱり私は、少子化ですとか子育てとか、そういうこと、分野じゃなくて、働き方改革とか、あるいは、前の政権のときはよく言われておりましたが、アンコンシャスバイアスのような、どうしてもやはり定型的な思い込みで役割を押し付けるような中で、そういうものというのは、経済界がしっかりと取り組むと同時に、やっぱり国が大きな音頭、旗を振らないといけないと思うので、そういうところにもっと国に大局的に是非取り組んでいただきたいなと、こんなふうに思います。

025 泉房穂
立憲民主・無所属

○泉房穂君 参考になりました。  ありがとうございました。

026 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) それでは、水野孝一君。

027 水野孝一
国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 国民民主党・新緑風会の水野孝一と申します。  参考人の先生方におかれましては、未来志向の社会に向けた重要な御示唆をいただきました。ありがとうございました。  まず、櫻井参考人にお伺いいたします。  事前にこの参考資料を拝読をいたしまして、SDGsまちづくりに向けたデジタル活用ということで、大変興味深く聞かせていただきました。このゴール達成の実現に向けては手段や方法がとても重要だということが改めて分かりました。  お話を伺いながら、私の地元で起きているケースを一つ思い返しまして、私、愛知県名古屋市の選出の議員なんですけれども、私の住む地元、災害に備え、地元の区役所が地元の町内会長に対して、有事の際にどこにどんな支援物資がどれだけ必要なのかということを行政側が町内会側に尋ねるということがありました。当番制で決まっている町内会長からすると、どこに誰が住んでいるかは当然分からないわけですね。支援の有無も必要性もよく分からないということがありまして、区役所が持つ住民基本台帳の情報だけでは適切な支援物資を適切に配る先がなかなか分からないという現実であるということが私、そのとき分かったんです。民生委員であるとか消防団であるとか、又はPTAであるとか敬老会とか、それぞれが持つ情報一覧性の必要性を改めて感じたところです。  そういった意味では、このグラスゴーの取組ですとか、この資料の中にNGOの取組の事例も写真付きで出ておりましたけれども、本当にまさに目からうろこであったというふうに思っております。  ですが、課題もやはり見えまして、例えば個人情報の問題ですとか、その情報の精度ですとか鮮度の問題もあるのかなというふうに思いました。今までこのような課題抱えながらも、行政の問題なのか地元地域の問題なのか、なかなか動くことが難しかったというのが私の地元の実際の問題としてありまして、自治体レベルの大きな枠組みではなかなか一歩が踏み出せないとしたら、まずは、私の地元、比較的デジタルに対する、何というか、皆さんが受け入れる場にあるものですから、私のような小さな地元で、学区とかの単位でやってみてもいいんじゃないかなということを改めて先生のお話伺いながら感じたところです。  ここで先生にお伺いしたいんですが、としたときに、まず何から始めていったらいいのかというところもあると思うんですね。具体的なステップなどを御示唆いただけましたらと思います。よろしくお願いいたします。

028 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) 御質問ありがとうございます。  それは災害時のケースで何をやったらいいかという御質問でよろしいですか。  災害時のことについて私もずっと研究をしておりまして、地域の町内会の皆さんが、今お話しされたように、やはり個人情報の取扱いがかなりどんどんどんどん厳しくなっていて、例えば要配慮者の避難が必要な方の名簿というのも町内会で保存しているというケースがあるんですけれども、それを一体誰が保存して、誰の責任で有事にそれを自治体などに開示するのかというところが余り統一的なルールがないんです。ないというか、法律はあるんですけれども、現場でどうやってそれを運用していったらいいかというガイドライン的なものがないというところが地域の皆さんの私が今まで聞いた中ではかなり課題ですので、まず、その地域の皆さんで、個人情報だけではないんですけれども、どういう情報を彼らが持っても大丈夫なのか、ほとんどの場合は大丈夫な場合が多いんですけれども、ただ食わず嫌いで、何かあったら自分たちに責任があるんじゃないかというすごい恐れが、不安があるので、その不安をちゃんと払拭していってあげるというところから始めるのがまず重要なのかなと思います。  デジタルツールはいろんな役割で使えるので、情報のアクセスのコントロールも簡単にできますし、いろんなことできるので、それは後からでもいいのかなと思うんですけれども、まず食わず嫌いを、食わず嫌いといいますか、不安感ですね、全部責任が押し付けられちゃうんじゃないかというところをいかに排除してあげるのかというのが重要じゃないかなと思います。

029 水野孝一
国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  このグラスゴーのケースですと、二百四十人余りの方がマッパーとなって、実際にアナログの方に参加をしたり、デジタルの方に参加をしたりという事例が書かれておりましたけれども、この情報の鮮度という意味ではいかがなんでしょうか。更新をされていくような仕組みも当然あると思うんですけれども、この辺についていかがでしょうか。

030 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) 今日紹介したマップの取組については、例えば今日ワークショップがあるとしたら、今日時点の情報を皆さんで持ち寄るということなんですけれども、メルボルンの事例で紹介したような、オープンデータで市が公開しているような場合には、リアルタイムのデータが基本的になりますので、鮮度という意味では、現在、現時点での、ほぼ十分、十五分ぐらい単位のずれぐらいで提供されるということなので、それぞれのシチュエーションによってそのデータの鮮度は変わってくるのかなと思いますけれども、余り地域の皆さんと一緒に話すときにそこを気にされなくても大丈夫かなと思います。  むしろ、民間企業が、じゃ、そのデータをどうやってサービスに使っていくのかという段階になると、じゃ、データの信頼性がないのでこれは商用化にできないという議論は日本でもたくさんあるので、それはまたその次のステップでの課題になっていきます、なっていくと思います、誰がそのデータの正確性の責任を取るのかというところ。

031 水野孝一
国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  まさに参考人がおっしゃっていただいた今のそのビジネスという話で、この資料の七ページの右上のところに、地域の社会課題にビジネスとして取り組む社会的企業というところが出てきまして、公益ですとか非営利法人を想定したり、時に営利法人も含まれると思うんですけれども、どういう企業であればこういった取組にマッチングできるということ、に合うのかという観点で御示唆をいただければと思います。

032 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) そのデータのことに関して言うと、大企業だと非常にハードルが高いですね。私、過去にカーナビの情報を、カーナビの情報というか、地域の避難所の情報をカーナビにオープンデータとして載せるという実証実験を兵庫県の加古川市でやったものに参加したんですけれども、そのとき、そのカーナビの事業者さん、トヨタさんとかホンダとかの大手の車に納品しているようなカーナビの事業者さんは、やっぱりみんな難色を示します、そのデータの正確性がどうやって担保されるんだということでなかなか進まないので。  やはり、その地域で、今日そこまで全部御紹介できていないんですけれども、地域で生まれた人が地域愛を持って、この地域で何かをしたいということで創業するというケースもたくさんあるので、そういった方をいかに自治体の人も含めてつかまえて、一緒にやってコミュニティーつくっていくかというのが、成功事例からはそれが重要かなというふうに思います。

033 水野孝一
国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  この参考資料の中からも、取り組む中で新たな課題が見えてくるという御指摘もございまして、大変大いに共感をしたところです。大切な御示唆をいただいたと思います。ありがとうございます。  では、続きまして、根本参考人にお話をお伺いいたします。  この省インフラ化、そしてこの参考資料にもあるオガール地区の実例、本当に興味深く読ませていただきました。捨てるべきものを捨てるという視点であったり、守るべきものを守るという視点であったり、国として大きな方向性、要するにこの指針を示すという必要性を改めて感じたところです。  そして、この省インフラ化という視点がとても示唆深く感じているところなんですけれども、私、文教科学委員会の所属でありまして、ちょっと教育の観点でお話を伺いたいんですが。  子供教育という観点で省インフラ化をどうお考えになるのかというところをお伺いしたいんですが、このことを、この省インフラ化を進めることによって学びの場にどんな影響があるのか、子供たちの学びという視点を考えたときに省インフラ化をどう捉えたらいいのかという点で先生の御示唆をいただきたいと思います。

034 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) むしろプラスだと考えています。  児童生徒に対する教育というのは、一定の規模がないと余り効果がないと。例えば、クラス替えができる、小学校であれば三十五人学級掛ける二クラスで、六学年であれば四百二十人ということなんですけれども、今の公立小学校の平均の人員というのは一校当たり二百三十人ぐらいなんですね。非常に小さいんです。全国に児童数が一人しかいない小学校というのは二十校あるんですね、片や千六百七十八人というのが最大のところなんですけれども。  児童が減っているにもかかわらず、統廃合が進まない、校区割りも進んでいない。大人の事情で進んでいない結果、子供たちの教育環境に大きな差が出ている、これはやはりよろしくないと。大人の事情で残すんではなくて、子供のためにどうすればよいかというのを考えると、必然的にやはり統廃合によって一定のスケールを持たせるということが大事ではないかなと思います。  省インフラというのは学校だけではありませんので、学校に行けば子供たちも適正な環境で教育を受けられるし、大人たちも、スーパーがあったり、コンビニがあったり、郵便局があったり、様々利便性があるよ、そこに行けばいろんな人に会えるよというような空間をつくることが教育に非常にプラスになると考えています。  以上です。

035 水野孝一
国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。  ちょっと事例、少しそれるんですけれども、我が国の高校の問題を一つだけお話しさせていただきたいんですが、およそ千七百ある自治体のうち、高校一校の町がおよそ六百で、高校がない町がおよそ五百あるというふうに言われておりまして、今後、高校が地域から更になくなるということが指摘されています。  地域の衰退を招くなど、地域のありようが大きく変化をするということも指摘されているんですが、ちょっと文脈若干違うんですが、先生、この話をお聞きになられて、省インフラという話もちろん関係してくるかと思うんですが、先生の御所見をお伺いしたいと思います。

036 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) 手短に。  市町村境界というのは人為的につくられているわけですよね。人々はその市町村境界と関係なく動いているということですので、これは小学校でも同じことなんですけれども、人口が一万人を切りますと、これ必然的に小規模校になってしまいます。  したがって、まあ一万人ぐらいであれば十分なんですけれども、例えば千人、二千人の町が、市町村が無理に一つの学校、高校だけじゃなくて小中学校もそうなんですけれども、保持することがよいのか、あるいは、お隣の町、もう少し広域的に考えた方がよいのかというのは、やはり十分考えていただかないといけないなというふうに思います。子供たちのためにこそ広域連携して大きなまとまりをつくるということが大事だと考えています。

037 水野孝一
国民民主党・新緑風会

○水野孝一君 ありがとうございます。今後の政策に生かしていきたいと思います。  ありがとうございました。

038 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) それでは、川村雄大君。

039 川村雄大
公明党

○川村雄大君 公明党の川村と申します。  本日、お三人の先生方、大変にありがとうございました。本当に皆様、共通したお話もありましたし、非常に勉強になりました。  それから、今まで委員の先生方との質疑応答の中でも、私が思っていたことも重なって質疑の中で出てくる部分もありました。皆様、本当に共通の問題意識、当然ですけれども持っているかなと思いました。  じゃ、最初に櫻井先生にお聞きしたいんですけれども、先生の資料を拝見しますと、これから自治体DXが必要であるということでございまして、その中に、必要な求められる個人の能力と組織の能力というふうに分けて教えていただきました。どれも非常に共感をいたしました。個人に必要なのが構想力、自己変革力、絶えず自分をアップデートしていく力ということでございます。そして、組織の方でも、例えば失敗を許容するようなそういう風土、それから、当然、情報システムの理解、様々変わっていくいろんなシステムを理解していくそういう力、それから、何より個人に対して、所属する個人に対してビジョンを示してあげるビジョン力という、挙げられました。  イメージでいうと、例えば地球が自転をしながら公転をしているような、個人のアップデートと組織のアップデートというのは双方向的なイメージかなと。そして、こういうイメージというのは、極めて若い方とか女性の方々にもすごくなじむような感覚なんではないかなというふうに思いました。  私、ちょっと話がそれるかもしれませんが、これから自治体職員を志望してくださるような若い方、それから未来を生きる子供たちが、今勉強をしていますけれども、学校教育とか社会生活の中で学ぶ上でこの最重要の要素は何か。例えば学校であれば、教科であったり、例えば先輩の言うことを聞いてしっかりルールを守っていくことが実は大事だとか、例えば先生の御自身の御経験からでもいいですし、何か専門的なことじゃなくてもいいんですけれども、何かちょっと教えていただけたらと思います。

040 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) ありがとうございます。  私が例えば日常で大学で学生の評価をするというときに、今までですとレポートを書いてもらって、書かせて、書く内容で評価するということが大体五、六〇%ぐらい行っているんですけれども、もう今ほとんどみんなAIで書いてきますので、その評価が余り、書いてくる、書くという行為そのものに余り意味がなくなっているかなというふうに思っています。  じゃ、何を教育、私は大学ですけれども、初等教育等々から身に付けなきゃいけないのかなと思いますと、今日も御紹介しましたけれども、やっぱり人とコミュニケーションを取っていくですとか、共感、今おっしゃったキーワードにもありましたけれども、共感力を育んでいくですとか、あと、人を納得させる、こういう根拠があるのでこういうことをやっていかなきゃいけないといった筋立てを立てて話していくといった、本当に基本的な能力なんですけれども、そういったことをちゃんと身に付けていく必要があって、逆に、記憶をするですとか何か問いに対して書くことで答えるといった、今まで私たちが評価の中で重要にしてきたものというのは余りもう評価の価値がないというか、意味がなくなってきているかなというのはすごく感じます。  ですので、私は最近、プレゼンテーション、教室の中でプレゼンテーションをしてもらって、ちゃんと自分の意見を相手に届けられるのか、論理的にちゃんと考えられるのかということを見るようにしています。御参考になるか分かりませんけれども。

041 川村雄大
公明党

○川村雄大君 少し広いちょっとテーマというか、そういう質問になった。  要は、若い方を自治体の職員としてリクルートしていくに当たって、やっぱり企業風土を見て若い人は決めると思いますし、今転職も増えていますので、やはり、増田先生もおっしゃっていましたし、お三方共通しているかもしれませんけど、このアンコンシャスバイアスといいますか、古い価値観を変えていくような、そういった取組が実はすごく迂遠のようですごい大事だなというふうに感じましたし、まさにこのDXを進めるに当たって、システムだけではなくて人に焦点を当てた先生のこの講義、非常に共感を持ったので、教えていただきたいと思って質問いたしました。ありがとうございました。  それでは、根本先生に続いてお伺いしたいんですけれども、省インフラ、八潮の陥没事故を例を挙げるまでもなく、インフラの老朽化、非常に大事でありまして、そして省インフラという、まさにこれって多分、考え方そのものを省インフラに持っていくというのが多分、国が大きく示すべきビジョンなのではないかなというふうに思いました。  先ほど、いんどう先生からもお話があったところにも通じるかもしれませんが、まさにサービスの受け手が移動する方法ということを教えていただきました。一万人ごとに一拠点というような構想でありまして、既存の例えば学校は非常に使えるという根本先生の御意見、私も非常に共感をいたします。学校、大きい建物でありますし、そして、今の住民がほとんど全ての人が学校で育っていますので非常になじみがある、それから、いろんな機能が集約している、視聴覚室もあれば体育館もあればということで、本当に極めて大事であると思います。  そしてまた、私、実は東京選出の議員でありますけれども、今、北区というところに住んでいますが、私の家の近くでも学校の統廃合進んでいまして、使わなくなった校舎で避難訓練を実際に自治会でやったりもいたしましたけれども、まだ使えるなと思いながらもほとんど使われていないような実態もありました。  このサービスの受け手が移動する方法、まさに集約を、人を移動させていくようなイメージになっていくわけですけれども、そうすると、当然政治的なエネルギーが極めて必要になるかなと思います。自治体の住民の皆さんのある程度思いといいますか、もしかしたら反発のようなものもあるやに想定しますけれども、政治家がそのときにイニシアチブを取っていくに当たって、どのようなことに気を付けてコミュニケーションを住民の方と取っていけばいいか、何かアドバイスがあればお願いします。

042 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) 人が移転する、移動することについては、私は余り期待をしていません。なかなか無理だろうなと。政治家がそれを決断して、災害でも起きれば別ですけれども、平常時に移りましょうというのは難しいだろうな、無理だろうなと思っています。  私が申し上げている拠点の構想というのは選択肢を提示するということで、移ってもらえれば今までと同じような便利な生活、まあ便利というのは水道管があり、公共下水道があり、図書館がありということですけれども、それは保証します、ただし、今お住まいのところでも生活はしていただいて構いません、その代わり公共サービスの供給形態が変わりますよというようなことなので、どちらかを選んでくださいという、そういう言い方になりますね。それもけしからぬという人はいるかもしれませんけれども、強制的に移れと言っているわけではないので、そこはお許しいただけるかなと思います。  それで、実は、その拠点ができることによって自然に移動するということを非常に期待しているんですね。移れと言うんじゃなくて、そこに行くことが、子供たちの教育であるとか、あるいは親御さんの面倒を見る、介護の面倒を見るということも含めて、あるいは自分たちの便利な生活を維持するという意味でも、自分から進んで移るようなそういう魅力的な場所があれば、それが促進されるんだろうなと。  今は、東京まで行かないと駄目、名古屋まで行かないと駄目、大阪まで行かないと駄目という、近くに防波堤がないんですね。なので、そこまで行けば用が足りるよと、わざわざ遠くまで行く必要ないよねということで、それをやっているのが富山市であったり紫波町であったりするということでございます。  以上でございます。

043 川村雄大
公明党

○川村雄大君 先生、ありがとうございました。  私も、柏の葉キャンパスというところにスマートシティーができていて、私も勤務先の関係で十年ほど前に住んだことあって、非常に便利で、自転車のシェアがあったり電力の見える化が進んでいたりして、多くの方が移り住んで新しい生活をしているというような、そういう雰囲気の中で住んだことがありますけれども、非常にすばらしいと思いました。ありがとうございました。  最後、増田先生に、今までかなり委員の先生方からも質問が出て、私の問題意識とも重なる部分が多かったんですけれども、例えば、自治体の連携ということで、私、先日、西多摩の方に行きまして、西多摩広域行政圏計画というのを東京都策定しておりまして、やっています。  実際に、八市町村ありまして、私もその自治体議員と一緒に地元を回って、イベント等も開催をさせていただきましたけれども、例えば、この東京都内においても西多摩地域というのは非常に過疎が進んでいて、自治体単体ではなかなか体力がもたないということで、実は、西多摩でいうと医師会が、西多摩の医師会の先生が先に先導をして医療の広域連携というのを始めておられました。  例えば、夜間の緊急応招のために医師が輪番制で集まったりですとか、あるいは特定健診を市町村のその自治体の枠を超えて行っていたりとかをしていました。それをもっと強固に、行政圏の連合、連携をしていこうということでやっておりましたけれども、そこで地元の議員から聞いた課題感でいいますと、やはり自治体ごとに体力に、いうてもばらつきがございまして、それらをどういうふうに乗り越えていくのかということが言われていました。それから、やはり国のディレクションといいますか、国のイニシアチブがやっぱり必要だということも聞きました。  先ほど、いんどう先生も言っていましたけれども、オール霞が関というふうにおっしゃっておりましたけれども、じゃ、どこがこの広域連携の司令塔的役割を果たすのかということについて私も問題意識を持っていまして、改めて、先生の御見解を教えていただければと思います。

044 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) ありがとうございます。  実は、地域事情が随分いろいろ違う部分もあると思いますが、一般的に言うと、やはり市町村の広域連携によって様々な課題を解決するというのは、具体例としても広域化ということございましたが、それは一つのやり方だろうと思います。  そのときに、独立行政体の市町村が複数集まる、数が多ければ多いほど、なかなかやっぱり、いろいろな考え方や事情が変わってくるので、そこはある程度時間掛けながらやっていく必要があると思いますが、私が見聞きした中で、あっ、ここはなかなか頑張ってうまくやっているなというのは、やっぱりその中でいつか、今御指摘のとおり、中心となるような、少し体力がその中でも大きなところがかなり周辺にやはり譲るような形でやるような形にしていかないと、どうもうまくそこの調和が取れていかないような気がいたします。これも当然のことながら、いろいろケース・バイ・ケースのところあるかもしれません。  ですから、今、医師会、あるいはそのいろんな医療的な面がそのバインドの一つのきっかけになっているというふうなお話もございました。これも様々あると思います。高等学校の再編等々含めてやっていく場合もあるし、やっぱりもう待ったなしの課題として医療の問題ありますから、そういうところをこうやって連携をして、何とかこの病院の機能を中でいろいろと使うようにしていく、いろんなきっかけあっていいと思いますが、今当面やるべきは、やはりそういう様々なニーズが住民の中で高いものを広域で連携をするというのは有効につながる場合が大変多いと思いますので、その際に、地域性で、どなたが中心になってやるのか、特に規模が、財政力が大きいところはやっぱり少し譲るような形でそこをやっていかないとうまくいかないのではないかなと、こんなふうに、少し一般論でございますが、思っております。

045 川村雄大
公明党

○川村雄大君 たしか、西多摩の例でも、青梅の市長が今イニシアチブを取っていましたけど……

046 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

047 川村雄大
公明党

○川村雄大君 どうもありがとうございました。     ─────────────

048 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、石井めぐみ君、清水真人君及び梶原大介君が委員を辞任され、その補欠として上野ほたる君、星北斗君及びかまやち敏君が選任されました。     ─────────────

049 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 中条きよし君。

050 中条きよし
日本維新の会

○中条きよし君 日本維新の会の中条きよしでございます。  本日は、情勢の変化に対応した未来志向の社会の構築をテーマに、地域の実情について先生方から大変示唆に富むお話を伺い、ありがとうございました。  私は、芸能の世界で長く全国の地方都市を回ってまいりました。かつては、確かにどの町にも活気があり、駅前にも商店街にも明かりがありました。しかし、今の地方都市の寂しさというのはどうなんでしょうか。シャッター街という言葉もありますが、正直に申し上げて、深刻さを増していると感じます。  本日、先生方のお話を伺い、私が地方を回る中で感じてきた地域の厳しさの背景というのが改めて見えてきたように思います。人口減少、高齢化、人手不足、物価上昇、公共交通の縮小、医療や介護の担い手不足、インフラの老朽化、こうした課題が重なっていることを改めて認識いたしました。道路や水道のように当たり前のものを維持することすら難しくなる、地域の問題というのは地域社会の持続可能性そのものに関わるものだと改めて重く受け止めました。  そこで、まず櫻井参考人にお伺いをいたします。  デジタルの活用というのは、それ自体が目的ではなくて、地域課題を解決し、住民の暮らしを支える手段であることを改めて認識をいたしました。人口減少や人手不足が進む中で、デジタルの力で住民サービスを維持し、必要な支援を届けていくことは重要だと感じております。もっとも、高齢者の方々やデジタルに不慣れな方、私もそうですけれども、財政や人員に余裕のない小規模な自治体が取り残されないために、国や自治体としてどのような支援や環境整備を優先をすべきとお考えでしょうか。あわせて、参考となる好事例があればお聞かせを願います。

051 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) ありがとうございます。  デジタル活用については、今お話しいただいたように、あくまで手段でありますので、それを導入して終わりにしよう、導入を目的にするというのは良くないんですけれども、多くの地域でやはりデジタルを導入することが目的になってしまっているというところがありまして、その原因の一つに、やはり国の補助金にもちろんいろんな自治体が応募をしますけれども、その補助金を取るということが目的になっているのかなという事例がたくさん私も今まで見てきています。  なので、本来、国がそういう支援をしていく中で、持続可能な、今日のテーマにあるような持続可能なデジタル活用も含めて、そういうことを支援していきたいんですけれども、どうしても目的化してしまうというところをまずちょっと正していかなければいけないのかなと思います。  それは、予算の使い方であったりですとか、やはり、これ難しいんですけれども、単年度でどうしても何かを、成果を出さなきゃいけないというところが非常にデジタルと余り相入れないところもあるのでございまして、そういうところでもう少し柔軟性を持った、今の政策の中でもより柔軟性を持った形で運用していくということも一つ可能性としてあるのかなというふうに思います。  あとは、先ほども多くお話が出ているIT人材の不足というところでは、これはもう企業も含めて、民間企業も含めてですけれども、大変大きな課題になっておりますので、そういう人たちをどこの段階から教育していったらいいのかというところをちゃんと考える必要があるのかなと思います。今はあくまで個人の関心で専門学校に行ったりですとか、その後、私もそうなんですけれども、こういう勉強をしたいのでここの大学に行こうとかという個人の関心で決めるんですけれども、もちろん個人の関心で決めるのはそうなんですが、もう少し戦略的にそういう人材をどうやって国として育てていくのかということを考えていく必要があるのかなと思っています。  以上です。

052 中条きよし
日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。  次に、根本参考人にお伺いをいたします。  高度成長期に築かれたインフラが老朽化して全てを維持することが難しいと、いわゆる朽ちるインフラの現実に直面しているという御指摘は大変重く受け止めました。人口減少が進む中で、道路や橋、上下水道を始め、あらゆるインフラを従来どおり維持していくことには財政的にも人的にも限界があります。その中で、機能を維持しながら量を見直す省インフラの考え方というのは、持続可能な地域づくりのために避けて通れない視点だと感じております。一方で、住民の皆さんにとっては、住み慣れた環境や暮らし方が変わることへの抵抗感のようなものもあるのかなと感じました。  そこでお伺いをいたします。  インフラの統廃合や集約を進めるに当たり、住民の皆さんの理解と納得をどのように得ていくべきとお考えでしょうか。また、取組を進める上でのポイントや成功事例があればお聞かせを願います。

053 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) ありがとうございます。  先ほど御説明した資料の最後のページがそれに該当、お答えに該当するんですけれども、全体計画の明示、部分だけで議論するんじゃなくて、全体がこうなりますよということをしっかりと細部にわたって作った上でそれを御報告する、説明をする。それから、計画を策定する上で基準を明確にするという必要があります。例えば、学校の場合は、このままいくと複式学級になってしまいますよというような明確な基準があれば公平に適用することができます。三番目が、その基準を公平に適用するということです。声の大きいところは大目に見てあげるとかということをよくやるんですけれども、そういうことをすると、もう言うことを誰も聞かなくなるということですね。この三原則ができていれば大体成功します。  非常に多くの地域で成功して上手にやっているんですけれども、それは大体この三原則が満たされているということですので、そんなに難しいことではなくて、十分にできるというふうに私は考えております。

054 中条きよし
日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。  最後に、増田参考人にお伺いをいたします。  消滅可能性自治体を始めとして、長年にわたり人口問題に強い警鐘を鳴らし続けてこられたその先生の強い危機感について、私も大いに共感をいたします。今日お話を伺って、人口減少の問題が自治体の深刻な人手不足や事務負担の増大という形で自治体の持続可能性そのものを脅かしているんだということを改めて強く感じました。  そうした中で、地域社会を維持していくために、先生の資料のまとめにもありましたように、民間の活用や住民参加など、担い手を広げていくことがやはり大事なんだろうと感じております。例えば、地域に行きますと、高齢者の方が観光ボランティアなどで語り部をやっているとか、また子供食堂などでも見守る目として大きな役割を果たしているというような話を聞きます。そうした話を聞きますと、やはり体力や意欲のある高齢者の皆さんに地域の担い手としてもっと活躍をしていただくことは大事な視点ではないかと感じております。  そこでお伺いをいたします。  今後、自治体が公共サービスを維持していくためには、こうした高齢者を始めとする住民の力や民間法人のノウハウを行政の新たな担い手としてどのように巻き込んでいくべきとお考えでしょうか。あわせて、参考となる好事例がございましたらお聞かせを願います。

055 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) ありがとうございます。  行政サービスの中でも、非常に多様なものがございますので、本当に行政のど真ん中のばりばりの人間でないとなかなかこなせない分野と、今少しございましたが、例えば、観光の皆さん方が来られて地域の魅力をいろいろとその人たちにお伝えするのは、それは何も行政の人じゃなくて、今はもうどの地域も、例えば学校の先生上がりで地域の事情に詳しい方にいろいろとそういう役割を担っていただいて、一方で、そういう高齢の方であるけれども、社会の本当に枢要な担い手としてのある種誇りとか満足感を持っていただくような、いわゆる職場としての居場所のようなものにそういうものをしていくと。地域の見守り活動も同じような効能があると思います。  やはり、もっともっと、そういう地域で自治体に期待される役割の中で、自治体職員ではなくて、裾野を広げるという意味では、もっともっとお話具合によってはいろいろなそういう人たちの活用は工夫できると思いますし、パーマネントにずっとそういうことを決まった人にやっていただくんではなくて、非常に、この曜日とこの曜日であればそういうことを自分可能だと。ただし、直前にいろんな日程変更があっても、そこは今柔軟にそういうところを組み合わせるようなことも一方でできますので、そういう力も駆使しながら活動していただく部分をもっともっと柔軟に広げていくということが今求められているんではないかと思います。  先ほど根本参考人のお話の中で、一万か所で、一万人ぐらいで一万か所というお話あったんですが、例えば、これはもう本当にいわゆる各地域にある小さな拠点のような活動だろうと思うんですが、例えば高知県、少し具体的なもので、集落活動センターということで、非常に小さな拠点を各地域に設けて、本当に地域ならではの活動をしていただいている。それをもう少し上で、大ぐくりで幾つかまとめていくというようなレイヤーで、幾つか階層して、それが市町村あるいは都道府県単位でないとできないものはもっと上のレベルでやっていくといったようなこの工夫が今必要になってくるんではないかと思うので、もう一つやはり大事なことは、自治体などがいかに柔軟性を持つのかというところが勝負ではないかと、こんなふうに思います。

056 中条きよし
日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。  私も、本日いただいた御示唆を踏まえて真剣に考えてまいりたいと思います。先生方におかれましても、是非今後ともお力添えを賜りますようにお願いを申し上げて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

057 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 宮出千慧君。

058 宮出千慧
参政党

○宮出千慧君 参政党の宮出千慧と申します。  三人の先生方、本日は本当にありがとうございました。  生まれ育った地域というのは、本当に誰もが大切にしているかと思います。私も大阪出身ではありますけれども、大阪の中でも消滅可能性都市と言われる本当にもう人口減少が止まらない地域に住んでおりまして、本当に、年々地元に帰るたびに元気がなくなっていくことにすごく寂しさを感じております。  また、父の田舎が能登半島でして、災害などがあると、やはり再建よりも何か見捨てられるような感覚がありまして、複雑な思いもありますが、やっぱり伝統や文化はそれぞれの土地が育んできたものですので、それを守りたいという思いがあるんですけれども、でも先生方のお話を聞いているとなかなか現実は厳しいものであるなというふうにも感じます。  もう一つ、どんなにデジタル社会になっても、やはり最後は人なんだなということを今日お話を聞いていて思いました。水野先生のお話の中にもありましたけれども、小中一貫校ということが根本参考人の話にあったかと思いますが、ここに例えば保育園なんかを足してみても、全世代で関われるというのがなかなか面白いんじゃないかなと思いながらお話を聞いておりました。  そこで、櫻井参考人にお伺いをしたいと思います。  デジタル社会ということで、高齢者や障害者などデジタルに不慣れな住民が取り残されるデジタルデバイドの問題があるかと思います。行政サービスのデジタル化が進んでいくほど、こうした方々が社会から排除されるリスクも高まっていくのではないかと思いますが、地域共同体の中でこの問題をどう解決していくべきか、具体的な方策があればお聞かせください。

059 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) ありがとうございます。  先ほどの議論とのちょっと関連のところも踏まえてなんですけれども、まず、今自治体の皆さんがデジタルを何かオンラインサービスでやるといったときに、仕事が二倍になるということで非常に嫌がられるという現実がございます。  それはなぜ二倍になるのかというと、今までやっていた紙での対応も継続しながらオンラインもやるという、同じ仕事に対して二つのソリューションを提供しなければならないという現状がありまして、なぜ紙をなくせないのかというと、やはりそのデジタルから、必ずしも皆さんが使っているわけではないというところで、そういう方への対応として残しているんですけれども、それが二重の仕事になってしまって、本来デジタルを使って業務は効率化するはずなんですけれども、現場の皆さんの負担が倍になっているという現状がまずあります。  それはなぜかというと、そういう方たちのために対応する必要があるということで、私は来年、再来年そうなればいいとはもちろん思っていないんですけれども、将来的には、今日のメインのテーマでも、人口が減少していくという社会の中で、もうデジタルだけのソリューションを提供するという割り切った考え方があってもいいのではないかなと思いまして、じゃ、そのときに、今自治体の皆さんが負っている、デジタルを必ずしも使っていない方々への対応をどうするかというと、やはりその地域のコミュニティーでちゃんとサポートして、相互サポートできるような環境を整えていくということがすごく重要ではないかなと思って。  デジタルの先進国で北欧のデンマークがありますけれども、私、二年前にヒアリングに行ったんですが、デンマークは、もうかなりラディカルにデジタル一本、もう郵便局もなくしてしまうというすごく思い切った政策をしています。紙で何かをやるということが基本的に駄目な世界になっているんですけれども、じゃ、そこからあふれた方、高齢者の方ですとか、あと移民の方はどうやって生活していったらいいのというところで、いろんなNPOの方がボランティアで、移民の方だったらその言葉から含めてちゃんとサポートしていくというところを、何というんですか、そういう体制が整って、まだ十分ではないんですけれども、整っているということがあります。  そういったことを将来的には目指さざるを得ないのではないかなというふうに、もう現場で対応する人がいないというのは明白なので、そういう社会になっていくのかなという気はしています。ただ、やっぱり地域でどうやってやっていくかというのは考えなきゃいけない問題だと思います。

060 宮出千慧
参政党

○宮出千慧君 大変示唆に富んだお話、ありがとうございます。  もう一つお伺いしたいのが、日本人の特性上、何か欧米とかに比べて能動的に地域に関わっていくということが少し弱いのかなという気がしているんですけれども、住民が主体となって進めていくためには何が必要か、その住民参加型のプラットフォームで何か日本で成功した例などがあればお聞かせいただきたいなと思います。

061 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) 今日は御紹介していないですけれども、私が今、一番いい事例だなと思っているのは、群馬県の前橋市の事例です。  前橋出身の著名な方がたくさんいろんな業界で活躍されていて、皆さん前橋に住んでいるわけではないんですけれども、そうした方々のネットワークが、人のネットワークができて、前橋に支店を置いている企業で売上げの一%を町づくりのために寄附しましょうという仕組みをつくったりですとか、行政からの補助金も五〇%を限度に今までの煩雑な手続をより簡素化した形で提供できるような仕組みを自治体がつくったりということをやっていまして、やっぱりそこの地域に愛を持って、何とかしなきゃと思っている人たちのネットワーク、前橋の場合はたまたま結構著名な方たちがたくさんいたんですけれども、どの地域にもいらっしゃると思うので、そういう方たちのネットワークと、あと、そういう前橋の場合はお金を、企業の寄附金を町づくりに使うということを決めて社団法人をつくったんですけれども、そういった仕組みを自治体が主導してつくっていくということがすごく重要じゃないかなと思って、なので自治体の中にもキーマンが必要なんですね。  その自治体のキーマンをどうやって育てるのかというのはすごい難しい課題なんですけれども、先ほど申し上げたような、人を巻き込んだりとかビジョンを示したりという能力が必要なので、でも必ずいるので、やっぱり愛を持っていないとなかなか自治体の職員になろうと思わないと思うので、そういう人たちのネットワークと仕組みづくりがすごい重要かなと思っています。

062 宮出千慧
参政党

○宮出千慧君 大変貴重なお話、ありがとうございました。  次、根本参考人にお伺いをいたします。  省インフラを実現していくに当たりまして、その担い手として民間活力の導入が進んでおりまして、それは本当に致し方ないことかと思うんですけれども、例えば水道、道路、空港など、こういった重要なインフラへの外資の参入というのも現実のものとなっているかと思います。国民の生活基盤を外資に委ねることのリスクについてどのようにお考えかお聞かせいただきたいというのと、また、自治体が、こういうことをやっていきたいからこのノウハウ部分の知恵を貸してほしいという民間活用はすごくいいのかなと思うんですけれども、これ全て丸投げという形になってしまって何か民間委託となってしまうと、自治体に主体性がなくなってしまって、役所がただただ事務処理をするだけの場所になってしまうと更に自治体の仕事にやりがいが感じられなくなって、働き手が更に集まってこないということも考えられるのではないかと思うんですけれども、民間委託を進めるべき分野と委託はしない方がいい分野などがあればお聞かせいただければと思います。

063 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) ありがとうございました。二つ御質問をいただいたと思います。  まず一点目は、外資とおっしゃいましたけれども、民間が本当に公共性を、公共サービスを公共的に実施できるのかというのは割と古典的な疑問としてあるんですけれども、いわゆる官民連携、パブリック・プライベート・パートナーシップにおいては、公共性を決めているのは官なんですね。民はその公共性を十分に理解というか遵守した上で最も効率的な方法で提案をするということですから、公共性をしっかり定義していさえすれば公共性は守れます。  ですから、水道の場合も水質基準という絶対的な基準がありますので、水質基準を満たさない提案はそもそも失格になりますし、途中で水質基準を満たさなくなったら契約解除されますから、ビジネスができないんですね。ですから、我々はペットボトルの水をコンビニで買って飲みますけれども、民間がつくっているから怖いと思ったことはないわけでございますよね。したがって、その水質基準という絶対的な基準で守るというのが基本的な考え方ですから、誰がやるかではなくて、何によって守るのかというのを考える必要がありますということです。ですから、道路も同じ、空港も同じということです。  もし外資がリスクだと考えるんであれば、民側ではなくて、官側が外資は提案できませんよというような条件を入れさえすれば、それはそれで構わない。ただ、外資が入れないということは、WTOのルールというのは別にあるので、世界的なルールの中でそれは整合的なのかどうかをしっかり検証しないといけませんけれども、外資だから公共性を守らないと決め付けるのは間違いだと思います。これが第一点目。  第二点目に、丸投げという言葉をお使いになりましたけれども、実行する主体とそれをガバナンスする主体を区分するということですね。企業でも上司と部下がいるように、部下に何でも任せて好き勝手にやらせている上司というのは駄目な上司です。逆に、何から何まで細かく指摘して、常に後ろに付いているような上司も駄目な上司です。  となると、枠組みをしっかり示して、これが公共性ということになりますけれども、その上で中身はもう自由に知恵を出しなさいよというふうにエンカレッジしてあげるという体制がやっぱり必要なので、民間にはできるだけ自由度を高めた方がよいとされていますけれども、絶対に守らなければならないところはしっかり守るし、それが、守らせるし、守られているかどうかを常に監視するという仕組みは十分できると思います。  それで、公務員が果たしてそれで満足するのかということは、その公務員によると思いますけれども、そもそも今の公務員の皆さんというのは、全部自分でやるというようなマインドは持っていないと思います。ですので、地域を経営していく上で自分が何ができるかということなんで、できるだけいろいろな、それは民間企業だけでなく市民の皆さんも含めてですけど、いろんな協力を仰ぎながら、自分がコントロールセンターというかガバナンサーとして機能するところに意義を感じていると思いますので、むしろそういうことを徹底していくことによって公務員の人材も確保できるんではないかというふうに思っています。

064 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いいたします。

065 宮出千慧
参政党

○宮出千慧君 ありがとうございました。  ちょっと増田参考人にお聞きしたいこともあったんですけれども、時間がなくなってしまいましたので、ここまでとしたいと思います。  ありがとうございました。

066 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 白川容子君。

067 白川容子
日本共産党

○白川容子君 日本共産党の白川容子です。  三人の参考人の先生方、本当に、今日はお忙しい中、ありがとうございます。  まず、櫻井参考人にお伺いしたいんですけれども、Z世代と呼ばれる皆さんですとか、職場にDXがちゃんと導入されていなければもう職場として選択することもなかなかとかいうような、そういう状況の中で、先生が今日お話ししていただきました地域のお祭りですとかイベント、こういうところでアナログな活動もやっぱり大事、重要なんだというお話もありました。  今、先生も最後に一人一人のライフステージの変化に寄り添った対策が必要だというふうにお話をいただいたんですけれども、このアナログとそれからデジタルというところで、今私たち自身も端境期にいるのかなというふうに思うんですけれども、この中でどういうふうなライフステージの変化、一人一人に寄り添った対策というのは進めていったらよろしいのでしょうか。

068 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) ありがとうございます。  まず、今日御紹介した調査の中ですと、特に女性の四十代と男性の五十代以降というところがキーワードになってきておりまして、今まで高齢者の方がデジタルが弱いだろうというふうに思われてというか、もちろんそういう事実もあるんですけれども、むしろ中年層の方がサポートを必要としているのではないかというのが一つ分かったことで、その四十代、五十代というのがやはりライフステージの変化に直面している世代だろうということで、ちょっとこれ、特に性別を女性だからこう、男性だからこうということではないんですけれども、今回の調査では、女性の方がよりインフォーマルなサポートといいますか、家族であったり親戚であったり、そういう人たちが、例えばママ友が使っているからLINEを使うとか、そういう人も多いんですね。そういうインフォーマルなサポートが多分女性については効くかなと思っているところですし、男性については、その職場の中でいろんな状況の変化等々が多分五十代、六十代で企業にお勤めの方で起こると思うんですけれども、そういった中で、個別の支援策というか、一律のこういうセミナーを受ければいいですよということではなくて、その方たちがちょっと自信がなくなっているというときに、余りほかの人に知られずに受けられるようなことだったりとか、そういう個別のことが必要かなと思っています。  若年層に関しては、これまだ仮説なんですけれども、多分その人たちが二十年後に五十歳になったときに同じ状況になるのかなと思っていまして、私たちも、私たちもというか、若いときは多分新しい技術大丈夫だったんですけれども、年を取ってなかなか適応が難しいというのが永遠の、永遠のサイクルなのかなというふうに思っていて。  なので、若年層は、今はもちろんAI得意でいいんですけれども、五十代になったときに、またそのとき出てきた新しい技術に対して適応が多分難しくなって、そのときの十代の人たちは大丈夫ということが多分起こっていくので、そこをちゃんとライフステージに寄り添ってほしいなというふうに思っています。

069 白川容子
日本共産党

○白川容子君 ありがとうございました。  それから、根本参考人にお伺いをしたいんですけれども、私、公共事業というのは、やっぱり国民の命と暮らしを守って、財産を守って、そして国民が安心して安全に過ごすことができる、そして生活豊かにすることができるという、そういう基盤整備、最優先にするものでなければならないというふうに思っているんです。  私、地元が四国でして、住んでいる地域でも、また特に中山間地であるとか、また人口減少のそういう地域で、特に橋などが、私ちっちゃい頃はもう当たり前に通っていた橋が、もうこれは改修されるのだろうと思い込みが今もあるんですけれども、しかし、その橋がもう改修されずにそのままにしてしまうとかいうような、先生がおっしゃる間引きという、そういう状況になってきている。当たり前だったものが当たり前でなくなってくるという状況というのが今現実に起こってきているというふうに思うんです。  お話の中にもありましたけれども、資料の中にもありましたが、学校で、例えば高知県の篠山小中学校の件が出されていますけれども、ここも四国で一番ですか、日本で一番ですかね、一番長い学校名だということで有名な学校なんですけれども、なかなか宙で言うのが大人はできないような、そういう学校で有名なんですけれども、この小学校も、高知県とそれから愛媛県にまたがってということで実施されていましたけれども、この四月にとうとう休校になってしまって、来年度からはもう閉鎖になるのかというような、そういう状況にもなってきています。  思うのは、御質問したいのは、橋ですとか学校ですとか病院ですとか、自分たちの身近に当たり前にあってきたそういうものが、もう今そのまま維持することができないという状況に直面をしていて、やっぱり、でも、これって誰が、じゃ、閉校や統廃合や、それから橋をもうやめるとかいうのを決めるかといえば、やっぱりそこに住む住民の皆さんが決定をしていくという、その皆さんが正確な事実をしっかりとつかみながら、その現場で起こっていることというのをみんなで話し合いながら、じゃ、これをどうするのか、今から先本当に続けることができるのかというようなことを自分たちで決定していくプロセスというのがすごく大事だというふうに思うんです。  根本先生からも、最後に省インフラを進めるための三原則ということでお話もいただきましたけれども、この進め方というのはやっぱり自治体側ですとか行政側からのこのプロセスだと思うんですけれども、その最後決定するプロセスとして住民がどのように決めていくのかというところはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。

070 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) ありがとうございました。  まず、この篠山小中学校は日本一長いお名前ということですね。  それで、住民の参加は当然必要なんですけれども、一人でも反対するとできないのかというと、やはり民主主義であるということを考えれば、ある程度のところで前に進まないと結局何もしないということになって問題を先送りする。今、地方の現場で多く、数多く行われているのはその先送りなんですね。誰かが責任を持って進めないといけないということです。住民は、今ある住民だけでなく、将来の住民のことも考えて判断していかないといけない。  それが現状の制度の中でできるのは唯一議会だけだと思うんですね。地方議会というのはそのためにあって、地方議会を通したものであれば、通ったものであれば、それは一応住民の合意が前提にあるというふうにして進む、進めるということしかないのかなと思います。  ただし、当然、その計画を作る上で、住民参加、住民の委員、市民の委員も入れて作るとか、あるいは議会でも、当然それは各議員が地域を持っていますので、住民の意見を反映させるということ、そのプロセスは絶対必要なんですけれども、冒頭申し上げたように、一人でも反対したら駄目よ、反対するということでは駄目で、ある程度のところで将来のことも考えてこれしかないよねというふうにしていく。  そのためには、選択肢を提示するというのがいいかと思いますね。これがいいか悪いかではなくて、この問題に対してA案、B案、C案、D案。A案は現状に近いけれども、負担がすごく大きくなりますよ。D案は負担は現状と同じだけれども、その代わりかなり減りますよ。その中間ぐらいの案を提示して選んでいただくということにすると納得感が得られやすいということで実践をしています。

071 白川容子
日本共産党

○白川容子君 ありがとうございました。  最後に、増田先生にお聞きしたいと思うんですけれども、私も香川で県議会議員務めていた経験もありまして、本当にもう地方では専門職、とりわけ土木の専門職などが少なくて、もうこのまま維持できないというか、今、先生のお話にもありましたけれども、辞めていけば後がもう続いてこないという、補充ができないというような状況の中で、やっぱり、もし仮に来ていただける方、後輩ができても、現場でなかなかその自分たちの技術を継承することができないということに直面をしていて、それでマニュアル化をしようと思っているけれども、なかなかもう時間がなくてそういうこともできないんだという声もよくお聞きをいたします。先輩の背中を見て何か技術を受け継ぐなどということもなかなかもうできないような現場になってしまっていると思うんですね。  それで、先生のお話の中でもありましたが、垂直補充であるとか水平連携であるとか、これ、お話の中では事務的な処理のことというふうなことで見出しにもありましたけれども、これ、技術的なところでどう連携をしていくかというところというのはどのようにお考えでしょうか。

072 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) ありがとうございます。  国も、それから都道府県も市町村も、例えばトンネル、橋梁の点検業務だとか、それから北国の方はこの間まで除雪で大変苦しんでおりましたが、そういうこと、規模感は違うんですが、仕事の内容としては共通している部分がございます。大規模なものに特有の部分もございますけれども。  したがって、これからの対応のときに、従来は、ともすれば、国の直轄道路は国であり、現場の国道事務所がやり、それから都道府県の場合には都道府県の出先の土木事務所の職員が民間の業者と契約してやるとかですね、ぶつ切りになっていたところを、貴重な土木職を、したがって、身分をどうするかの問題はこれから調整しなくちゃいけないと思うんですが、多分、そういう土木職の人みんな多分大都市の民間の方に流れていっちゃうということが多いと思うんですが、ですから、余り差付けると、今度はまた一つの中で一体感が損なわれてしまうんですが、やっぱりそこは工夫しつつ、貴重な人材をやっぱり共通の現場に出ていただくような仕組みをする。  したがって、インフラの管理権限がどこにあるかではなくて、業務の内容に応じたその適切な仕事の配分というものをやっていって、その上で、今後に向けて貴重な人材にいろいろな、やっぱり幾らマニュアル化しても現場で操作を覚えてもらわないとなかなか継承されない部分があるんで、それを先輩の人たちが国の職員も都道府県の職員も一緒になって育てていくような、そういう仕組みづくりがこれから必要になってくるのではないかというふうに思います。

073 白川容子
日本共産党

○白川容子君 ありがとうございました。  終わります。

074 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 尾辻朋実君。

075 尾辻朋実
チームみらい・無所属の会

○尾辻朋実君 今日は、先生方、参考人の先生方、お三人とも、二十分という限られた時間の中で、大変示唆に富んだお話をありがとうございました。  もう限られた時間でございますので、根本先生、根本参考人、私、鹿児島県選出でございまして、鹿児島市のお生まれだということでございますので、まず御質問させていただきたいと思います。  今日の御指摘の中でも、例えば鹿児島県でも、もう本当に見上げる山の高さぐらいのところを通る高速道路の橋梁とか、今後日本の人口が減少していく中でどうやってこれを維持管理していくんだろうと思うようなものもありますし、また、訪問介護につきましても、給食センターを大規模に設置するコストやリスクではなく、お勝手、台所やお風呂がある御自宅に伺って介護をするということのメリットなどもたくさん話したいことはあったんですが、とにかく、先生の今日の中で、サービスの受け手が移動するという御提案について、是非お聞きをしたいなと思っています。  鹿児島市内の一部地域においても、小学校を中心とした拠点をつくって、そこを中心とする町づくりという試みを始めている地域がございます。先生の今日のお話の中でも、人の移転を無理に期待するものではなくて、拠点をつくることによってその近くに移動するかどうかの選択肢を提示するという御趣旨で御発言があったかと思いますが、やはり拠点をつくると、その拠点から離れた地域にお住まいの住民の皆さんたちは、今住んでいるところがどんどんまた過疎化してしまうというような不安のお声もあるんですね。その拠点から離れた、同じその地域、字の中でもその拠点からは離れた地域の方たちはやっぱりますます不便になってしまうというお声もやはりあるんですが、それでもなお、私、鹿児島には島嶼部がたくさんございますので、島嶼部について考えたときに、ちょっと大上段なことを申しますけれども、我々、やはり鹿児島では、国防とは何かというときに、有人国境離島法という法律の名前を出すまでもなく、やはり島を無人島にしない、これが国防の要であると。  したがいまして、私、鹿児島選出でございますから、政治家として常に折に触れて、サトウキビ政策は国防であるということと、そして奄美を絶対無人島にしないという、そのためには何でもする覚悟だということを大きな声で言い続けねばならないと思いながら本日もここに座っておるんですけれども、先生の御提言は、そういった意味で、島嶼部をこれからどう守るかという視点から考えますと、本当に示唆に富んでいてすばらしいと思いながら、今日是非このことを学ばせていただきたいと思って聞いておりました。  前置きが非常に長くなったんですけれども、そこでなんですが、先生、八ページにもう一部書いてくださってはおられるんですけれども、人口一万人ごとに一拠点にするということを基本とされておられる理由を改めてお聞きをしたいのと、また、一万人には到底及ばない地域というのも、当然その島を、今、私、島嶼部を念頭にしていますので、があります。その場合に、どのぐらいの小さな人口の規模までであれば、そのある程度のサービスを維持しながら、もう少しコンパクトなモデルを想定できるのかということ、もし、そのどこまでぐらいの小ささまではできるかもしれないというレンジをイメージでお持ちでしたら、教えていただけたらと思います。

076 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) ありがとうございました。  そうですね、まず、一万人の根拠ですけれども、これは公立小学校が一応各学年二クラス維持できるぎりぎりのラインということです。本当は一万三千人ぐらい必要なんですけれども、一万人であれば、三十五人とは言わないまでも、二十五人とか三十人ならできるということですので、ぎりぎり最低限のラインかな、それで一万人を算出しています。  一万人あれば、内科とか外科、外科は簡単なものであれば内科医ができますので、あと歯科、それからガソリンスタンド、スーパー、コンビニも一万人あれば可能です。複数可能です。したがって、基本的に我々が用を足すときは、これらのここに書いてあるような、ガソリンスタンドも含めてですけれども、こういうところにしか行かないわけですよね。百貨店に毎日行く人いないわけですよね。文化ホールに毎日行く人いないわけですよね。ですから、そういうときは大都市に行けばいいけれども、日常の用、一〇〇%足りるというのは、一万人の拠点があれば足りますということです。  それで、今は、今何が行われているかというと、あえて一万人の拠点をつくらせないようにばらまいている状態だと思いますね。ばらばらといろんなところに、図書館こっちに造ったから今度は公民館こっちに造ろうとか、郵便局こっちにあるから病院こっちにしようかと、ばらばらとやっている。これが公平に見えて実は全く公平でないんです。というのは、こんな地域には誰も若い人住みたくなくなる、用は足りないから。だったら、鹿児島であれば鹿児島市に行くよとか、博多に行くよというふうになってしまう。あえて分散を促しているのが現状だと思うので、意図して一万人の拠点をつくらないとこれはつくれないですというのが一万人の話です。  あと、島嶼部については、これは当然考えております。それで、まずは、奄美にしても、徳之島にしても、種子屋久にしても、一万人以上いるわけですよね。ですから、奄美に関して言うと、一万人の拠点が数か所できます。というのを考えれば、離島だからといって別のルールを適用する必要はないです。  徳之島の話をすると、徳之島は実は二つぐらい拠点ができるぐらいの大きさあるんですけれども、実は、ちょっと最近のデータ見ていませんけれども、小学校が十数校あるんですよね。小規模校がいっぱいあるんです。元々、合併自治体、元々の村が引きずってきたもの全部そのまま残しているんですね。これは大人の論理でしかないんです。もっと言うと、高齢者の論理でしかないんです。小規模校に子供たちを張り付けているんです。子供人質論というふうによく言うんですけれども、それはおかしいでしょうと思います。ですから、拠点をつくることによって、むしろその離島の機能が高まる、一々どこかに行かなくても済むよというふうにするためには、集中投資をした方がいいのではないかなと思います。  一万人以下の島もあります、当然。ということなので、そこはちょっと別のルールが必要かなと思っていまして、実は一万か所の中には三大都市圏がいっぱいあるわけですよ。東京であれば百メートル先に別の学校があったりするんですね。こういうのはちょっと大きめの拠点一つにして、その枠を離島の方に振り向けていくというような考え方を取っています。それは計算上なんですけれどもね。ですから、離島は例えば五千人でもいいよとかというルールを作ることは、ダブルスタンダードになりますけど、それは可能だと思います。ただし、そのときには民間が投資しますから、一万人よりも五千人というのは相当損益分岐点が上がってしまうので、一〇〇%は足りないかもしれない、でも七〇とか八〇%の用は足りるということでよければ、それはそれでもいいかなというふうには思います。  なので、全ての島嶼部を守るということは、それはなかなか難しいと思います。もし安全保障という意味で守りたいのであれば、それは島民がそのまま残ってくれというんじゃなくて、例えば自衛隊が駐在するとか、そういうような形でやっていかざるを得ない。これは別に鹿児島に限りませんけれども、北海道なんかでもそうですけれども。安全保障なり、あるいは地産地消、国土保全という観点で必要だというのであれば、住民がそれをやるんではなくて、国の責任でやっていく、国家公務員がそこに行く。まあ住まなくてもいいかもしれませんけど、保全業務をやるというような仕組みでやっていくということがあり得るんではないか。ちょっと話が、今日の話とは別になりますけれども、そういうふうに考えております。

077 尾辻朋実
チームみらい・無所属の会

○尾辻朋実君 ありがとうございます。  奄美群島にも、喜界島とか与論とか沖永良部とか、やっぱり小さな島もありますし、鹿児島には長島とか甑島とか人口の小さな島もあるので、また先生の御提言、これから勉強させていただきたいと思います。  大変時間が限られてしまいましたので、櫻井先生、済みません、デジタルはアナログが支えるということが非常によく分かりましたが、ちょっと時間の都合で失礼いたします。  増田先生、最後に一つだけ、もう時間がない、お聞きをしたいと思います。  私も、鹿児島で自治体職員の皆さんの悲鳴のような声を聞いています。技術職、専門職はもう全くいません。  昨年の大雨の災害で国道に架かる橋が潰れました。そのため国道が通行止めになりまして、三か月ほど、そのときに、市の自治体からその橋を直すのに幾らぐらい掛かるか予算の見積りを国に上げてほしいというふうに国から要望されたと。ところが、その市の自治体職員にはとてもそのリソースがない。大変な苦労をされたという話があって、今日の先生のお話の中であった、やはり国側から支援をしていくとか、橋梁の話だけではなく介護サービスとかもそうですけれども、第三者機関的に自治体が相談をする窓口みたいなものが全国で組織化されると、やはり自治体職員がこれだけ減って皆さん御苦労されている中で、非常にいいなと思っております。  地方制度調査会の中で先生もそういう御発言をしてくださるということで心強く思っているんですが、それにおいて、地方からやはり声を上げていただく方が国として動きやすいのか、それとも国がもうそういうものにこれからはしていくんだと言ってしていくべきなのか。やはり地方の方が地方は一番知っているので、地方自治の原則というのは絶対崩さないという上で、どういう方が住みやすいのか、またその障壁があったら教えていただければと思います。

078 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 時間が参っておりますので、簡潔によろしくお願いいたします。

079 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) 分かりました。簡潔に。  特に災害の場合には、やっぱり原則はプッシュ型で国の方からいろいろやっていかないと駄目だと思うんですが、そのときに自治体の思いを飛び越して見当外れなことになってはいけないので、時間もったいないですから。そういう意味で、常に相談窓口的なところを設けて対応していくということが重要だと思いますし、そこでどうしてもやっぱり自治体、市町村が遠慮するとか、上から目線で県あるいは国がいろいろ対応するということであればそもそもが崩れてしまいますので、そこで本当にお互い胸襟開いて話し合うことが理想で、今ちょうどそういう議論が出てきていますので、是非そういうお互いの持ち寄っていろいろやっていく精神でこの苦境を、特に災害などの場合には乗り切るということだというふうに思います。

080 尾辻朋実
チームみらい・無所属の会

○尾辻朋実君 ありがとうございました。

081 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 以上で各会派の一巡目の質疑は終了いたしました。  二巡目は、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。  これより二巡目の質疑を行います。  質疑のある方は挙手を願います。  山本佐知子君。

082 山本佐知子
自由民主党・無所属の会

○山本佐知子君 ありがとうございます。  まず、櫻井参考人からお願いをいたします。  私も、デジタルが苦手な方、あるいは地域についてどのようにフォローしていくのかというようなお話を聞こうかと思ったんですが、皆さんやっていただいたということと、あと先ほど参考人がお答えの中で、やはりデジタル化が目的になってしまっている、あるいはそれが、その補助金の在り方についてちょっと言及が、お話がありましたので、その辺について伺いたいんですけれども。  今、やっぱり国では、デジ田交付金始めデジタルを冠しての補助金、あるいは仕組みがもうたくさんありましたし、今でもあります。その中で、やはり導入するだけではなくて、継続してこの暮らしであったり行政の中でもう続けていかなければ意味がないわけでありまして、それをやっぱり効率的にやっていくための、落としていくための補助金の在り方、今の課題、あるいは事後評価をもっとちゃんとしなきゃいけないんじゃないかとか、そういったもし御示唆があれば伺いたいと思います。

083 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) ありがとうございます。  事後評価についてはもうおっしゃるとおりで、しっかり質的にあるいは量的に評価をしていく、そのサービスがどれだけ社会、地域全体にインパクトがあったかということをちゃんと評価していくということが大切だと思います。  現状、私が課題の一つと思っていますのは、例えばデジ田交付金、新地方創生の交付金ですと、自治体が例えば声を上げて取りたいといった場合に、どうしても自分たちだけで走り切るのが難しい場合に、コンサルティング会社に丸投げまでいかないんですけれども、コンサルティング会社と一緒にやっていくという事例がほとんど一〇〇%に近いと思いますけれども、自治体の皆さんで、完結までいかないにしろ、彼らができる範囲のことをサポートしていってあげるという考え方も重要ではないかなというふうに思います。ちょっともごもごしてしまってあれですけれども。

084 山本佐知子
自由民主党・無所属の会

○山本佐知子君 大変重要な御指摘だと思います。ありがとうございます。  それでは、根本参考人に伺います。  インフラを異なる視点で捉えることの重要性を教えていただきまして、ありがとうございました。  ちょっとこの中には入っていないんですが、私、公共交通について伺いたいと思います。  公共交通はハードインフラもあり、そして運営していくソフトインフラでもあり、また、公共と名はありますけれども、事業主は民間であります。そうした中で、この省インフラという文脈においてこの公共交通をどう考えたらいいのか。今いろんなところで、地域では過疎化している中で、路線自体がもう消えていったりオール・オア・ナッシングという状況になっている中で、省インフラというこの考えで公共交通をどうやって考えたらいいのか、教えていただきたいと思います。

085 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) ありがとうございます。  拠点に行くための交通というのは当然公共交通になりますので、先ほどのこの図の中にはちょっと車というかバスを載っけていなかったんですけど、通常は外側からアプローチするためにはバスを使いますよというような説明をしています。ということで、公共交通は極めて重要なんです。  それで、そうはいっても赤字だよねというのがあると思うんですけれども、現状は、先ほどの話じゃないですけど、ばらまきが行われていて、ばらまいているところをあれこれ回るのでコストが掛かるんですが、拠点ができればその矢印が非常にシンプルになってくるんですね。多くの人が乗るようになってくれば当然便数も増やすことができるというふうに思います。  そういう形で町づくり、町の構造自体が集約化して、そこに皆さんがアプローチするというようなことをすることによって全体のコストが下がってくる。それは公共交通機関のコストも下げることになるので頻度が上がるというふうに一応シミュレーションもしておりまして、そういう方向に持っていけたらなというふうに思っています。

086 山本佐知子
自由民主党・無所属の会

○山本佐知子君 そうしますと、いわゆるコンパクトシティーの考え方になるのか、一方で、やはりなかなか、過疎地、移動する、この住居を移動するのがやっぱり難しい地域もたくさんある中で、自治体は今知恵を絞っているわけでありますけれども、そういう地域については、できる範囲での公共交通の在り方というのを考えなければいけないと思うんですけれども、そういうちょっと例外的な地域について先生はどのようにお考えでありますでしょうか。

087 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) 例外的というか、拠点同士を公共交通でつなぐというのがコンパクトシティー・アンド・ネットワークという考え方で、それはローカル鉄道であったり公共バスであったりするということなんですけれども、そこから更に過疎地域に行く場合は、これは基本的に公共交通だけで全てカバーできませんので、もし残りたいのであれば、それは御自分で移動すると、移動手段を確保していただくということになります。選択肢というのはそういうことで、もう移動できませんと、もうタクシーも何も来ませんというようなことであれば、それはやはり拠点に移動するという選択をしていただかないといけないかなと。  いずれにしても、全部をカバーするためのコストというのは膨大になるので、それができないと我慢ならないということになるともう全部が破綻してしまいますので、優先順位を付ける必要があると思います。

088 山本佐知子
自由民主党・無所属の会

○山本佐知子君 先生、ありがとうございます。  最後に、増田参考人に伺いたいと思います。  一番最後のページにある、基礎自治体優先という地方分権の原則は維持すべきである、本当にこれに異論を唱える方はいらっしゃらないと思います。  ただ一方で、水道事業等、典型的な事例だと思いますけれども、広域化をしていかないとなかなか本当にやっぱり維持をするのが難しい行政サービスもどんどんこれから恐らく深刻化してくると思います。一方で、自治体の垣根を越えてそういったものを広域化するのは大変難しい、いろんな意見がありまして大変難しいのが現状です。  そんな中で、やっぱり県の役割が求められると思うんですけれども、先生はこの資料の中で、その三つの役割、もう明確化、明確に書いていただいてはいるんですけれども、これからやはり県の役割どう変わっていくのか、あるいは、今の、私は水道のことを例に申し上げましたけれども、これがなかなか広域化が進まないという現状の中で、何が課題なのか、障壁になっているのか、県はどのように対応したらいいのか、もし御示唆があれば、是非お願いします。

089 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) ありがとうございます。  県の役割なんですが、従来的な県の役割というのは御承知のとおり市町村を補完するというのが非常に大きな役割なんですけれども、ただ、市町村と県の財政規模ってやっぱり相当違っているので、国から県を通じて市町村の方に補助金などが流れる場合が多いんですね。ともすると、やはり、何というんですかね、市町村の方からしょっちゅうお叱りいただくんですが、上から目線的に県が振る舞うと。もうその県、挟まぬでくれというのがあちこちで出てくるぐらいの、実態、そういうことがあちこちで聞こえてきているわけです。  これからはもうそういうことすら言えないぐらいに両方とも大変な状況になってくるということがあるので、一方で、私は、特に小規模、これは市も含めて、非常に小さい市も出てきますので、そこでの県の役割というのは、もう完全に従来市町村がやっていたことと同じことを丁寧に県がやっていくということが必要になりますし、かなり大きな地域であれば従来の地方圏の中の二層制は維持できると思いますけれども、考え方は大幅にやっぱりそこも変えないと、いずれはさきの方の、前に申し上げた方に変わっていくわけですから。  そうすると、あとは時間軸の問題があって、本当に究極的には県を一層制にする話も今日の最初の方でございましたけれども、そんな時代もやがては来るかもしれませんが、当面はやはり県が市町村を相当丁寧に今まで以上に補完するということで、私の中でも、市町村ごとに分かれているところが県の責務で市町村が広域で連携するような、そういう事務を付加したものがございますが、都道府県が広域化の推進を担うということで、十ページなんかはまさにそういうことなんですけれども、当面、私はこういった、十ページの消防ですとかそういうところで例書いていますが、そういうことをこれから都道府県も徹底するということが都道府県の役割として非常に重要ではないかと、こんなふうに思います。

090 山本佐知子
自由民主党・無所属の会

○山本佐知子君 どうもありがとうございました。

091 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) かごしま彰宏君。

092 かごしま彰宏
国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 国民民主党・新緑風会のかごしま彰宏と申します。  本日は三人の参考人の方に来ていただき、大変参考となる講義を賜りまして、誠にありがとうございました。短い時間の中ではありますが、御質問させていただきます。  まず、増田参考人に御質問をさせていただきます。  本日も、国と自治体の役割という中で様々議論があったと思います。私も、国と自治体の業務というのは、あくまで役割分担ですので、どっちが上、どっちが下というのはないというふうに認識をしております。そうした中で、国の政策が自治体の財政に影響を及ぼすことというのは多々あると思います。私たち国民民主党としても、例えば住民税の減税であったりですとか、ガソリン減税とか軽油の減税とか、様々な減税政策打ち出していく中で、やはりその自治体の皆さんに影響が出ないようにしなければならないというような御指摘は多々いただきますし、私どももそう思っております。ただ、そうした中で、これまでたくさんの、これだけたくさんの何か政策を打とうとしたときに自治体の財政にまで影響が及ぶというのも、それはそれでどうなのかなという気もしております。  私の中で確かな解があるわけではないんですけれども、国と自治体の財政がこれまで、ここまで密接に関わってしまっていること自体もどうなのかなというふうに思っておりまして、その点、増田参考人の御意見をお伺いできますでしょうか。

093 増田寛也
参考人

○参考人(増田寛也君) ありがとうございます。  非常に大きな議論につながることになるかもしれませんけれども、今、自治体の方が、いろんな実際の業務というのは自治体が、市町村が特に中心になって、社会保障の分野なんかはほとんどそこが提供していると、年金以外はですね。ところが、財源で見ていくと、よく四対六と六対四で逆転現象で、そこを補っているのが地方交付税ということになっているんですね。  ですから、今まではそういうことで何とか回してきたので、すぐに例えば政策的に国が大きなことをやろうとすると、どうしても自治体財政に穴が空くということで、これは自治体が住民を人質に取って何かやらないというわけには絶対いきませんので、したがって、そこは丁寧にやっぱりどうしても考えていただいて、自治体財政に穴が空かないようにしていただくことは必ず必要だろうと。  一方で、その四対六と六対四をせめて五対五にできるだけ近づけるとか、そういうアプローチは必ず別途やっていく必要があると思いますし、極論すると、その際に国から補助金だとかいろいろ、交付税は一応一般財源ですから自由に使えるということにはなっていますが、特にお金の移転で、補助金ならずとも交付金という形でかなり使い勝手がいいと言われているものについても結構いろいろ制約があったりして、自治体が必ずしも思うとおり自由に使えないと。そうすると、やはり自治体としては、もっともっと一般的に自由な形で使えるようにしてくれれば、もっと少ないお金でいろいろな業務ができるといったようなこともあるので。  やはり大きな議論としては、せめて五対五にできるだけ近づけるということと、真の意味での例えば交付金にして自治体の自由度を高めていくと。そこにいろんな工夫を自治体の方で入れて、自治体自らでなくても、地域の人たちにいろいろ入ってもらって業務を執行していくとか、そういうやり方を加味して、もう限られた本当になけなしのお金を生きた形で使うという方向にこれから持っていくことが大事ではないかというふうに思います。

094 かごしま彰宏
国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  今御指摘もいただいた点も踏まえて、私もこの問題については引き続き考えていきたいなというふうに思っております。ありがとうございました。  続いて、根本参考人にお伺いをしたいんですけれども、省インフラということでこれまでのインフラをもっと効率よくまとめていくという部分の視点であると思います。  そうした中で、例えば全国一万の拠点をつくるというお話もありましたけれども、省インフラ、可能な限りインフラを効率よくしていく、全国一万の拠点をつくるといって進めていった先に、どうしてもやっぱり私としては地域地域の特色が薄まっていくのではないかなというような気もしております。無駄をそぎ落としていく、その無駄の中にその地域の特色も含まれていってしまえば、特色もそぎ落とされてしまうというようなことが起きてしまうと、それは結果として地域の魅力の喪失にもつながってきかねないなという気もしています。  ただ一方で、じゃ、現実を見てみると、根本参考人先ほどおっしゃっていたように、分散を促して何とかそれを社会で支えている。ただ、過疎も進んでいって、過疎地の方から全国津々浦々でみんなで沈んでいっているみたいな状況も一方であるんだろうなというふうに思います。  理想を言うなら、やっぱり各自治体が魅力をしっかり発信して、人が来てもらってきちんと稼いで、自分たちがやりたい町づくりをやっていくというのが理想だとは思っています。この理想と現実のはざまの中でどうバランスを取っていくのかというような問題だろうとも思っています。  そうした中で、いただいた省インフラの方向性、五〇%ぐらい費用もカットできるということだったと思うんですけれども、それは、私今申し上げたように、やっぱり理想と現実のはざまの中でどうバランスを取っていくのか、そのバランスを取るときのプレーヤーが国なのかあるいは自治体の皆さんなのかというところもあると思っておりまして、そうした中で、根本参考人として、でも実際この辺りがあんばいなんじゃないのかといったような何かお考えがあればお伺いしたいなと思います。

095 根本祐二
参考人

○参考人(根本祐二君) バランスを取るプレーヤーというところについてお答えをしますと、基本的には、インフラの主体は九割が地方ですので、地方公共団体ごとに考えていかないといけないんですけれども、省インフラのような大きな方向性は、これは国が打ち出さないことには全く進まないと思います。省エネルギーがそうであったように、国が旗を振るということは物すごく大事なことだと思いますね。省インフラ的な工夫をしないと交付金出しませんよみたいな、そういうことで結構なんですけれども、そういう意味で方向性を明確に政策に反映していただきたいなと思います。  その上で、地方公共団体、やはり責任を持って考えていかないといけないということで、先ほど魅力が薄れるんではないかとおっしゃいましたけれども、私の考え方は、放置しておくともっと薄れると思います。  一万の拠点というのは十分な数だと思うんですよね。一万というのは、もう人口一万人のまとまりで一つの文化を維持できる単位ですから、十分な、それが八千になったり一万二千になったりするんでしょうけれども、一つのまとまりとしては十分なまとまりだと思うので、そのような目安であれば、十分許容、社会的に許容できるかなと。無理やり違うものを一つにまとめるのではなくて、それぞれの個性を持たせたまま拠点化するということは十分にある程度できるんではないかなというふうに思ってシミュレーションを見ているところということであります。  以上です。

096 かごしま彰宏
国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。  時間もありますので、次の質問に移らせていただきます。ありがとうございました。大変参考になりました。  櫻井参考人に、最後、お伺いをさせていただきます。  いただいた資料の十六ページ、十七ページを見ると、やっぱり若い人の方がデジタル活用に対して意欲もあるし信頼もしているということだと思います。私、今三十七歳ですけれども、子供の頃はデジタルほとんどなかった、当然スマホもなかったですし、PHSだったんですけれども、今の若者、それこそZ世代に触れると、やっぱりデジタルに対する信頼というのが厚いなと、ちょっと信じ過ぎじゃないと思う部分もあるんですけれども、そうした中で、ただ、人も少なくなってきた、デジタルも導入していかないと生産性が上がらない、効率も上がらないという中で、デジタルガバメントを進めていくこと必要だと思います。  そうした中で、このデジタルを受け入れている割合、十六ページ、十七ページの中で、地域間格差みたいなのがどの程度あるのかということと、あとやっぱり、これを単純に見ると、時間がたったら信頼されていくんだろうなという気もしているんです。ただ、時間待っていると何十年もたってしまうので、そうじゃなくて、早めにデジタル導入していかなきゃいけない中で、一部の人だけ分かって、みんなは取りあえず黙ってデジタル使ってくれという方向性でいいのか、若しくはみんなにきちんと理解を求めていって、いや、ちょっと不安かもしれないけど、ただ、これ使って便利になるからやってみようよという方向性で根気強くいった方がいいのか、どっちだと思われますか。

097 櫻井美穂子
参考人

○参考人(櫻井美穂子君) 地域間に関しては、まだこれから分析をするところで、ちょっと明確な答えを今日お伝えできないんでございますけれども、大都市、人が集中しているところとそうでないところで当然違いがあるかなというふうには考えています。  ちょっと時間軸のところは難しいですけれども、今、この十代、二十代のデジタル活用意欲ですとか信頼が高いといっても、そのデジタル技術で一体何をしていいか、何をしていけないかとか、その社会の中の規範的なものをしっかり正しく理解している割合がこれとイコールではないので、生まれながらにデジタルネイティブと言っていますけれども、デジタルネイティブの子たちが余りそういう教育機会に接することなく大人になってしまうと、デジタルの世界が一番正しいんだと例えば思い込んでしまったりですとか、先ほど申し上げたコミュニケーションのところ、人と人と直接話す必要なんてないというふうに例えば思ってしまうと大変危険なので、そういう教育はちゃんとしていく必要があるのかなというふうには思っています。  なので、この活用していくとか使い慣れているということと社会の中で正しく使っていくということがまた別の軸で多分あると思うので、そっちの方はこの調査では聞いていないんですけれども、それもちゃんと見ていく必要はあるかなと思っています。  ちょっとお答えになっているか分からないですけれども。

098 かごしま彰宏
国民民主党・新緑風会

○かごしま彰宏君 ありがとうございました。大変参考になりました。  以上で終わります。

099 野上浩太郎
自由民主党・無所属の会

○会長(野上浩太郎君) 他に御発言もなければ、参考人に対する質疑はこの程度といたします。  参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。  皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。調査会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。  それでは、本日はこれにて散会いたします。    午後四時四分散会